「正社員を育てる役割を担うくらいの給料はもらっていません。断ります」
と、非正社員が集団で抗議してくる事態に。確かに正社員の育成を非正社員に任せようとした発言は「間違っていました」と訂正するしかありません。この“事件”に遭遇した管理職は、
「雇用が多様化すると、面倒なことが起きるもの。管理職は大変だ」
と嘆くばかりですが、それでいいのでしょうか。
大前提を忘れてはいけない
正社員と非正社員では、仕事における価値観・待遇が違っています。それを踏まえて役割を考えて割り振ることが必要です。その前提を忘れてしまうと、この管理職のように周囲から大ブーイングを受けることになります。そもそも、忘れてはいけないのが
・同一労働、同一賃金の原則
です。性別、雇用形態、人種、宗教、国籍などに関係なく、同一の職種に従事する労働者に対して同一の賃金水準を適用し、労働の量に応じて賃金を支払う賃金政策のことです。ところが、正社員がやっていた仕事の後任を非正社員に任せる、という判断を平気でする管理職がいます。これは非常に大きな間違いです。聞いてみると
「組織とは、お互いが助け合うのが当たり前。正社員も非正社員も関係ない」
という、驚く回答が返ってきました。確かに組織で《気持ち的に一体感》を醸成したいのはわかります。ただ、雇用が多様化する職場で、正社員も非正社員も公平で納得度の高い環境を提供するため、
《役割分担を明確に意識したマネジメント》
をつねに意識しないと、職場内に不満が充満するだけ。その点、くれぐれも気をつけたいものです。
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