「駅ビル」の真実をどれだけ知っていますか この蘊蓄100章は思わず人に話したくなる

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41. またJR京都駅は3万2400平方メートル、博多駅「JR博多シティ」は約2万2000平方メートルという広さを誇る

42. 一方で地方都市や郊外の駅に見られるような2~3階建ての「ミニ駅ビル」と呼ばれるタイプも増加した

43. JR東日本グループの横浜ステーションビルが運営する「エキスト」や「スキップ」は代表的なミニ駅ビル

44. 駅ビルは駅舎でありながら「改札外」に展開する商業施設で、本来、「改札内」は鉄道事業者の管轄下にある

45. しかし近年、JR東日本「エキナカ」や東京メトロ「エチカ」のように各鉄道会社は駅構内事業に注力している

46. JR東日本が改札内で展開する「エキュート」もそのひとつで、駅の環境計画からMDまでを一貫して行なう

47. 従来の不動産賃貸業にとどまらず、鉄道事業と小売業を駅という空間で結ぶ新しいビジネスモデルである

48. 2005年に大宮駅にオープンした一号店を皮切りに、品川、立川、日暮里、東京、上野、赤羽駅等に展開

駅ビルは日本の鉄道文化のひとつ

旧万世橋駅の階段やプラットホームなどの遺構を蘇らせた商業施設(撮影:尾形文繁)

49. 2013年にはかつて中央線・神田-御茶ノ水間にあった万世橋駅跡に「マーチエキュート神田万世橋」が開業

50. ベースとなった赤レンガ造りの万世橋高架橋は、1912年に完成したが’23年の関東大震災で駅舎が焼失

51. 1925年に2代目駅舎が完成したが須田町交差点の移転で乗降客が減り、’36年には鉄道博物館となった

52. 戦後の1948年からは交通博物館の名で親しまれたが2006年に閉館し、’13年マーチエキュートが誕生した

53. 旧万世橋駅の階段やプラットホームなどの遺構を蘇らせた商業施設は、これまでにない新種の駅ビルである

54. 駅ビルは日本の鉄道文化のひとつともいえるが、現在活躍する全国の駅ビルは個性も歴史もさまざまである

55. JR北海道に属する札幌駅にはJRタワーをはじめパセオ、札幌エスタ、札幌ステラプレイス、大丸が集結

56. 苫小牧、帯広駅にもショッピングセンター「エスタ」を展開しているが、函館駅の駅ビルは「ピアポ」である

57. JR東日本グループが運営する駅ビルは数あれど、その顔ともいえるのが「ルミネ」と「アトレ」だ

いまや日本最大の都心型ファッションビル(撮影:鈴木紳平)

58. 「ルミネ」の一号店は1976年に国鉄・新宿駅南口の駅ビルとして開業した「新宿ルミネ(現ルミネ1)」

59. 当初は国鉄時代の暗いイメージもあったが、いまや日本最大の都心型ファッションビルになりつつある

60. イメージキャラクター「ルミ姉」は、幼い頃からの夢が叶い「ルミネのお客様係」になった20歳女性である

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