グランドハイアット、驚きのディスコ戦略 六本木グローバルエリートたちをわしづかみ

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日本人は美食家で、よく旅行していろいろな国を体験し、それを日本人特有のこまやかさで社会や文化に反映させていると思います。

ペストリーがいい例です。2012年にフランスの国際大会で当ホテルが優勝者を出しました。11年にはチョコラティエ(チョコレート専門シェフ)が優勝しています。09年にはケーキの世界大会で優勝者が出ています。日本人は細かい作業が得意ですね。また、チームワークの良さも日本の特徴です。

総支配人のイチオシは?

――ところで、ホテルでの過ごし方は人それぞれなのですが、総支配人おススメのグランドハイアットの楽しみ方を教えてください。

えっ、僕ですか。そうですね……僕はトライアスロンをするので、もし僕が客としてこのホテルを利用するなら、午前中はまずジムで汗を流して、それから「NAGOMI(なごみ)スパ」でリラックスしますね。4つのトリートメントルームがあり、バリやハワイのグループホテルからもノウハウを取り入れて、期間限定でプロモーションしているので楽しめますよ。

スパのプール。光る円形は改装したジャグジーだが、なんとホワイトゴールドが使用されている

ランチは、和食が大好きなので、すしの「六緑(ろくろく)」で。毎日、ビジネスランチで済ませることが多いので、ヘルシーな食事がしたいんですよ(笑)。

昼食後は六本木ヒルズの森美術館を見に行くのもいいし、あるいはロビーに15分間座って周囲を眺めているだけでも面白いですよ。いつも何かが起きていますから。

ディナーは6階のステーキハウス「オークドア」で。運動するので、良質なたんぱく質を摂取できる。また革新的サービスの例として、2012年暮れくらいから、木・金・土曜日の夜はオークドアバーにDJを入れて、新スタイルのエンターテインメントを提供しています。

ハイアットの次は、「アンダーズ」

――2013年末にはマリオットが品川にリブランド(改装によるブランド変更) でやってきます。その後も外資系ホテルのオープン計画が続きます。やはり競争が激しくなりますか。

オープン以来、すでに多くのライバルの参入がありました。市場を刺激するのはとてもよいことで、ある程度のホテルがあることによって、海外からのお客様にとって、東京がデスティネーションとして魅力的な都市になる。お客さまにとっても、選択肢が増えるのはよいことです。

ハイアットグループでも、2014年に日本初ブランドの「アンダーズ」が虎ノ門にオープンします。ライフスタイル・ブティックホテルという、今までにないタイプのホテルです。

19年前にパークハイアットをオープンした当初は、ブティックタイプというまったく新しいコンセプトでした。10年前にはこのグランドハイアットが、六本木という小サイズの都市で初めてオープンしました。アンダーズも同じように斬新です。ご期待ください。

(撮影:今井康一)

 

筆者が手掛けた東洋経済オンラインのホテル連載が、電子書籍「1泊10万円でも泊まりたい ラグジュアリーホテル 至高の非日常」(小社刊)になりました。10万円以上するような部屋に泊まりたいと思わせるラグジュアリーホテルの魅力とはいったい何なのか。厳選9ホテルの総支配人たちが大いに語っています。

山川 清弘 「会社四季報オンライン」編集部 編集委員

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やまかわ・きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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