丸亀製麺「牛すきうどん」が過去最高のワケ

裏メニューの「天丼」も人気化

そのほか、これまでの期間限定メニューで特にブレークしたのが、4月に発売された「春のあさりうどん」(590円)。やはり客の目の前で調理したことや、麺が見えないほどにたっぷりとのせた殻付きのあさりがリッチ感を演出し、好評だったという。丸亀製麺では販売期間2カ月弱程度の限定メニューを、だいたい年に8回程度発売している。牛すき釜玉うどんに続く、次のシーズンの商品については「秘密」とのことだが、高付加価値商品には今後も引き続き力を入れていくとみられる。

このようなチェーンとしての1本通った商品戦略のほかに、丸亀製麺の大きな特徴となっているのが、店舗ごとにカラーが異なるところだ。

「チェーン店であって、チェーン店ではないんです。同じ店が800店あるのではない、一つひとつ違う店が800店あるんだ、とは社長の口癖です」(恩田本部長)

うどんの生地そのものからして、店によって異なるのだという。素材や製造過程がシンプルなので、場所によって異なる水や気候、製造スタッフの力の入れ具合、といったさまざまな要素の影響を受けるためだ。店によって微妙に味が違うため、「自分は○○店が好きだ」という具合に、店ごとにファンがいるという。わざわざ足を延ばして来る客もおり、人気の店は日に1000人ほども客が入るそうだ。

「ご当地色」を強く打ち出している

トリドール 第1営業本部 恩田和樹本部長

さらに、地域密着型を方針とし、あえてご当地色を強く打ち出している。もともと讃岐うどんそのものが、地域色の強い料理。「全国の人に親しんでもらうにはどうしたらよいか」という発想から、このような方針になったのだそうだ。

たとえば、各地域で親しまれている食材や調理法を用いた、地域限定メニューだ。メニューは店舗ごとに考案され、これまでに50商品ほどが採用されたという。さすがに全国展開の例はないが、人気のあるメニューであれば同一エリアで100店舗、といった具合に展開される。これまででいちばん売れたのは、青森県のご当地グルメ「バラ焼き」。しょうゆベースの甘辛いタレでバラ肉と玉ねぎを炒めたもので、店舗の売り上げの1割を占めるぐらい人気のメニューだったという。またユニークなところでは、会津の店舗で提供されている「てんぷらまんじゅう」がある。まんじゅうに天ぷら粉をつけて揚げたもので、食後のデザートやテイクアウトメニューとして、1日50個ほど売れる。

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