「お疲れ様!」の英訳がパッと出てこないワケ 意外と難しく感じる日常用語の英会話

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さて、そんな”英語学習難民”とも言える日本人のために作られた電子書籍が『日めくり3分英会話』(長田陽子・著/学研プラス刊)だ。夫とともに英語圏のニュージーランドに移住した筆者が、日本人の英語学習における落とし穴を日めくり形式でひとつひとつ埋めていく内容になっている。具体的にはどのような内容なのか、少し紹介してみよう。

「お疲れ様」という日本語はどのように英訳すべきか、あなたは分かるだろうか? これこそまさに、同書でも触れられている「落とし穴」のひとつだ。

この言葉が使われるシーンを考えてみよう。社内の人と話すときの最初のひと言。電話口での最初の言葉としても日常的に使われている。なにか大きな仕事を成し遂げた人に対してなど、相手への気遣いやねぎらいの気持ちを表すときにも使う表現だ。

このように、「お疲れ様」は日本語での会話には汎用的に使える言葉なのだが、ぴったりこれに当てはまる英語は残念ながら存在しない。それぞれのシーンに合った表現をする必要があるのだが……。

あいさつとしてなら”Hi”、相手の労をねぎらうなら”Good job”。これが英語の「お疲れ様」の正体である。

驚くほどカンタンではなかろうか。でもおそらく、多くの日本人英語学習者は「お疲れ様という日本語を英訳したらどうなる?」という質問への回答に悩んでしまうだろう。日本語の「お疲れ様」が染み付いているがゆえに、「場面ごとに言葉を使い分ける」という発想に至らないからだ。

一日一穴、埋めていきたい

『日めくり3分英会話』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

『日めくり3分英会話』では、上に書いた「お疲れ様」のほかにも「もったいない」「行ってらっしゃい」「仕方ない」など、英訳できそうでできない落とし穴な日本語が多数紹介されている。

言葉の意味だけでなく、語順などにも言及。紙の本なら250ページ超に相当するという充実のボリュームだ。その一方で、ひとつひとつの話は長いものではなく、スマホでも十分に読みやすいのも同書の特長となっている。

1日3分でひとつずつ穴を埋めていく。そんな簡単な作業があなたを”日本人の英語”から救ってくれるかもしれない。

(文:フムフム編集部)

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GetNavi web編集部

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