「恐ろしい」って、いったい何が恐ろしいの? 具体的にどんな弊害が想定されるの? 根拠は? 相対的なリスク比較は? 私だって初めてiPhoneを使いはじめた頃は、ノートPCの画面をナデナデしちゃって「えへっ、うっかり」とかやってましたよ。ワタシが赤ちゃん並みにピュアだったの?ピュアなの?!……。とにかく、あの「恐ろしい」にはすごく違和感があったんですよね。
人間は、今までに自分が見たことのない光景や、自分が使っていない道具を、無理やり理由つけて拒絶しがちなのです。
「いやいや、『スマホを使った子育て』で、論争になったアプリがあったでしょ!」
鬼が怒るアプリはスマホの問題?
ありましたねぇ! 子どもが言うことを聞かない時、鬼から電話がかかってきて、メッチャ怒られるアプリ。一部では賛否めぐって論争にもなりましたが、でもアレ、「スマホ」の問題なんでしたっけ?
「ホラ、静かにしないと、あのオジちゃんに怒られるよ!」 電車の中で騒いでいる子どもに、こんな言い方で注意する親御さん。急に言われて「オジちゃん」もビックリですよ。しかもそれ……ちょっと違いますよね。怒られるから静かにするんじゃなくて、まわりに迷惑だから静かにするんでしょ? ちゃんとそこ、伝えて欲しいのです。
私は「鬼」のアプリにコレと同じ違和感を感じていました。このアプリが、実際どれだけ育児の現場で活用されたのかは分かりませんが、少なくとも、何でダメなのか、なぜ怒られたのかという、一番大事な “そもそも” の部分が、さっぱり伝わらないアプリだったと思います。
そしてコレ、やっぱりアプリが悪いのではありません。「鬼」のアプリを使って子育てをする保護者の認識の問題です。あの論争の本質は、スマホ、アプリとはあまり関係のない、子育ての本質部分にあったのだと思っています。
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