「ひとりブラック企業」を誇る残念な人たち デキる人は「経営者感覚」で体調管理する

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経営者が仕事に見合った給与と、残業のない仕事の環境と適切な休暇を用意すれば、体力と気力に満ちた従業員を十分に、しかも安定して雇用でき、目先の仕事のために無理な働き方を強いることはないはずです。むしろ、意欲が高く、効率よく、はるかに高いレベルの仕事をすることができるはずなのです。今、よく言われている「働き方改革」ともつながってきます。

それなのに従業員になりふり構わない負担を強いているのは、経営者が、自分の会社を健全に、かつ持続可能な経営をしようと考えていないからです。別の言葉で言えば、持続可能な企業経営を「あきらめている」のです。

PDCA(Plan、Do、Check、Act)という言葉を聞いたことのないビジネスパーソンはいないでしょう。計画、実行、評価、改善を繰り返すことで、業務を継続的に改善するという、マネジメント業務の基本的な考え方です。

ブラック企業の経営者は、最後のActを放棄しています。彼らのPDCAはPlan、Do、Check、そして、「Akirameru」になっているのです。改善をせず、ただただ、現状を放置し、あきらめてしまっているのです。

さてこの考え方は、個人の働き方にも当てはまります。

「体のブラック企業化」を避けるために

休まずに、目の前の仕事を終わらせることにばかり振り回されている人は、あきらめているブラック企業の経営者と同じです。自分の体の経営を、あきらめてしまっているのではないでしょうか。

ブラック企業の経営者のところへは、新しく犠牲になる社員がやってくるかもしれません。しかし、自分の体の経営を失敗した場合は、取り返しがつきません。あなたにとって、あなたの代わりはいないのです。

自分は唯一無二の「自分の体」の経営者――その視点で、あらためて自分自身を見つめ直してみてください。

“従業員”がさくさくと働けるよう、残業を徹底的に削減し、しかも十分な休みを与えていますか? 成果に応じて“報酬”をアップさせていますか? “サステイナビリティ”を確保するためにどんな工夫をしていますか?

あなた自身の体については、他の誰も、こうしたことを考えてはくれません。あなたが考え、決めていくしかありません。そして、これを放棄したら“体のブラック企業化”一直線です。

あなたはひたすら体力を削って仕事をする、ブラック企業的な人生を送りたいのでしょうか。決してそんなことはないはずです。

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