「ひとりブラック企業」を誇る残念な人たち デキる人は「経営者感覚」で体調管理する
自分の体を“ホワイト企業”にすることのメリットの話をしましょう。
かつてアメリカでは、「肥満の人は出世できない」と言われていました。肥満体は自己管理能力の欠落を表す――というのが根拠でしたが、最近はこの手の話を聞かなくなりました。差別につながると考えられるようになったからなのかもしれません。
私も、このような外見とその人の仕事の能力、気力、それらの源となっている体力とは無関係だと思っています。大事なのは、「どう見えるか」ではなく、あくまで「体調管理にどれくらい気を使い、それを実行し、健康であるか」だからです。
体に気を使い、実行している人が、不健康そうな見た目であることはありません。体力があることのおまけとして、顔色や目の輝きに、健康であることがオーラのようににじみ出ています。見た目は、体力・体質・体調が万全なら、自然と魅力的になるものなのです。
そうなれば、仕事もますますできるようになり、自信も芽生えるでしょう。
肥満の人が出世できないというよりは、体からオーラを放つ健康的な人が出世し、人生を楽しめると言ったほうが、現実に即していると私は思います。
リーダー・経営者に必要な「体力」とは
健康的なオーラを身にまとって組織の経営者・リーダーになったなら、その時には自分の体だけでなく、その組織をも、同じ考えに立って経営する必要があります。そのときに必要なのは、最後が「Akirameru」にならない、本当のPDCAです。決してあきらめることなく、自分自身と組織の健康状態が良好に保たれているか、そうでない場合にはどうやって改善してサステイナビリティを保つかを、常に気にかけていないとなりません。経営状態が悪化した企業の経営者には、この視点が欠けています。
私は、経営者たるものはその組織をブラック企業化しないことはもちろん、無条件で増収増益を続ける責務を負うべきだと考えています。ですから、組織にとって重要なサステイナビリティという観点を重視して経営に当たってきました。
組織のトップに限らず、リーダーにはこの視点が必要です。もしあなたの上司が、根性と義務感の産物である残業を好み、定時で帰る部下を好ましく思わないタイプなら、その人から嫌われても気にすることはありません。その上司は、はじめからリーダー失格だからです。残業をして成果を出そうなどというのは、サステイナビリティを無視した、実にブラック企業的な考え方で、結局は良い結果を生み出せません。
この視点は、いま、自分自身の体を経営するときにも欠かせません。
最後にもう一度お尋ねします。
「あなたは体力を削って無理をする、ブラック企業的な人生を送りたいですか?」
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