就職先が決まらずに卒業した若者を救済 4年目を迎えた「パソナフレッシュキャリア社員制度」
研修の内容はビジネスマナーやモチベーション研修などの「基礎研修」から、職種・業種別に専門知識を身につける「高度専門職研修」まで多岐にわたる。契約社員なので、勤務日数に応じて給与が支払われるし、福利厚生制度を利用することもできる。
企業は就職浪人を評価していない
このプログラムに参加する最大のメリットは、就職浪人という「無職」になってキャリブランクを作らずにすむこと。入社試験において「卒業後3年以内は新卒扱い」という建て前はあるが、企業は本音ベースでは就職浪人をあまり評価していない。
フレッシュキャリア社員は日々の業務や研究で鍛えられているため、これまで採用に苦労していた中堅・中小企業からは重宝がられている。中には、「昨年フレッシュキャリア社員から正社員に採用したが、今年もフレッシュキャリア社員から採用したい」という企業もあるほどだ。
この日の入社式に参加した若者は既に3月中にビジネスマナーなどの研修を受けているので、立ち居振る舞いやあいさつがテキパキしていて、在学中に就活に失敗してしまったという暗さはない。参加者の一人は「『パソナフレッシュキャリア社員制度』を経由して正社員になった人がたくさんいる。ここでがんばればなんとかなる」と言った。
景気が上向きつつあるとはいえ、依然として多数の若者が就職できないまま大学を卒業している。4年目を迎えた「パソナフレッシュキャリア社員制度」がこうした若者を支援する制度として定着してきたようだ。
なお、3月29日には東京に先駆けて大阪でも200人を集めて「パソナフレッシュキャリア社員制度」の入社式が行われた。
(撮影:尾形文繁)
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