LNG輸出に向けて、本格的に動き出した米国

経済だけでなく、安全保障面でもプラス効果

液化天然ガス(LNG)で日本によいニュースがある。オバマ米大統領は3月4日、学界からLNG輸出賛成派のアーネスト・モニス氏を新エネルギー長官に指名した。同氏は上院で承認される見通しで、公聴会は4月9日開催予定だ。

モニス氏は、マサチューセッツ工科大学(MIT)の「エネルギーイニシアティブ」のディレクターとして、2011年に「天然ガスの未来」という研究を取りまとめた一人だ。この研究は「米国が天然ガスの輸入または輸出に対して障壁を設けるべきではない」と提言。一方、シェールガスを採取するのに用いる水圧破砕については、地下水汚染につながるメタン漏洩の回避が確保される規制強化を求めている。

同氏は学界だけでなく、権力機構でも活躍している。クリントン政権下ではエネルギー省(DOE)の次官だったほか、オバマ大統領の科学技術諮問委員会の委員であり、電力、石油会社などで取締役を務めてきた。原子力の擁護者でもある。

先のMITの報告書発表に際して、モニス氏は「長期的には、炭素排出に対する厳しい制約によって、天然ガスによる発電が段階的に縮小し、炭素排出がゼロないし極めて少ないエネルギー源に移行する公算が大きい。しかし、向こう数十年は、天然ガスは、非常に大幅な炭素排出削減を可能にするのに重要な役割を果たす」との見方を示した。

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