銀行vs.証券、口座獲得の前哨戦始まる 日本版ISAにらみ、大和証券が動いた!

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「日本版ISA」の仮称で知られる、新たな個人向け投資非課税制度。2014年1月の導入、今年10月1日の口座開設営業開始を控えて、新年度入りした証券業界の一部で日本版ISAへの本格的な取り組みが始まった。

同制度は、貯蓄分野における久しぶりの本格的な優遇税制。口座開設が投資家1人につき1口座に限定されているのが特徴で、最低でも25兆円の個人マネーが動き出すと言われる。金融機関からするとライバルに先を越されれば挽回はままならない。要するに、事実上、口座獲得競争は先手必勝の一発勝負。しかも、何もしなければ、ISA専用口座の開設を通じて、既存顧客そのものを奪われかねない。

水面下での動きはあったが・・・

10月から始まる口座獲得は、銀行、証券会社にとって未体験ゾーンに近い熾烈なレースとなる。これまでその主導権を得るため、典型的なケースとしてはホームページにISAの説明欄を設置するなど、水面下での動きはあった。

これが4月1日になって一挙に表面化した。最も顕著な動きに出たのが大和証券だ。大和証券は同日、全国の店舗内に日本版ISAに関するチラシ、パンフレットを配布し、ポスターを張り出した。

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