銀行vs.証券、口座獲得の前哨戦始まる 日本版ISAにらみ、大和証券が動いた!

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日本版ISA利用の申請書や契約書の書式はまだ固まっていない。日本証券業協会では5月連休明けに申請書などの「雛型」を決定する予定であり、各社はそれまでの間、10月開始前のプレセールスもしにくい状況にある。そうした中で、顧客への告知に向けた動きとして、大和証券はチラシ、パンフレットの配布に踏み切ったわけだ。

大和は営業社員の説明能力を確保

大和証券はすでに、日本版ISAに関する社内研修を全営業社員を対象に実施した。社内試験も行って、「全体の80%正解」で合格という方式をとった。その結果、3月29日までに全営業社員が合格している。つまり、営業社員の説明能力を確認のうえで、チラシ、パンフレットなどの配布に踏み切っている。

今後、こうした動きが証券会社、銀行の間で活発化することは間違いない。株式市況の好調さが維持されれば、プレセールスに向けたテンションが一挙に上がる可能性もありそうだ。

(撮影:吉野 純治)

浪川 攻 金融ジャーナリスト

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なみかわ おさむ / Osamu Namikawa

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカー勤務を経て記者となる。金融専門誌、証券業界紙を経験し、1987年、株式会社きんざいに入社。『週刊金融財政事情』編集部でデスクを務める。1996年に退社後、金融分野を中心に取材・執筆。月刊誌『Voice』の編集・記者、1998年に東洋経済新報社と記者契約を結び、2016年にフリー。著書に『金融自壊――歴史は繰り返すのか』『前川春雄『奴雁』の哲学』(東洋経済新報社)、『銀行員は生き残れるのか』(悟空出版)などがある。

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