大人が「絵本」を読んで得られる意外な気づき 子どもに読み聞かせるだけじゃもったいない

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大人が絵本を読むことの意義やメリットは小さくないのです

「絵本ピクニック」と聞いてどんなイメージが思い浮かぶでしょうか。親子が公園でシートを一緒に広げて絵本を読んでいるイメージ?それとも、子どもたちが大勢集まって、絵本の朗読を楽しんでいるイメージでしょうか。

いずれにしても、絵本というと「子どもの読み物」というのが世間一般の認識でしょう。しかし、東京・代官山のカフェで月1回開催されている「絵本ピクニック」に訪れるのは、子どもより圧倒的に大人が多いのです。米国では「ブックリーディング」と言って、たとえば特定の作家や作品の感想を語り合う集まりが日常的に開かれていますが、「絵本ピクニック」は言うなればその絵本版。それぞれが好きな絵本を持ち寄って、それについて語り合います。

東京・都立大学にある絵本専門店、「ニジノ絵本屋」が催すこのイベントは朝と夜、月に1回ずつ開かれ、そのお供は朝がコーヒーで、夜はワイン。参加者が円形に座り、「自分がいかにこの絵本が好きか」を情熱たっぷりに語ります。有名な絵本では、その解釈の仕方をめぐって議論が巻き起こることもあるし、知らない本の場合、読み聞かせを披露してもらうこともあります。

大人だからこそ得られる「学び」

大人になってから絵本と触れ合う意義やメリットは小さくありません。むしろ、大人になったからこそ、わかるよさや深み、学びがある。そもそも、子どものときに絵本に触れたことがない人はまずいません。「100万回生きた猫」や「ぐりとぐら」など有名どころはもちろんのこと、題名を思い出せなくても心に残っている絵本が誰しもあるはずです。

だからこそ、大人こそ絵本を日常生活に取り入れてほしいと思うのです。たとえば、絵本ピクニックのような感想を語り合うイベントでもいいですし、たまには"ジャケ買い"の感覚で絵本を買ってみるのもいいでしょう

また、ニジノ絵本屋では、「えほんLIVE」と銘打った読み聞かせのイベントも行っていますが、ここでは女優として活動していたプロが朗読し、時にはミュージシャンがバックで演奏することも。朗読される本も、年齢層を問うことなく、詞的で情緒的なものも含まれます。一緒に奏でられる音楽が、その絵本の世界観をより一層鮮やかに彩り、気がつくと子どもに交じって手拍子している大人たちも少なくありません。

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