ビール、発泡酒、新ジャンル――。9月に入ってもまだまだ暑い日が続く中、毎日の晩酌を楽しんでいる人も多いだろう。そんなビール系飲料で最も売れている商品は何か。スーパーマーケットにおけるビール系飲料の販売シェアランキングをまとめた。
5000万人規模の消費者購買情報を基にした全国標準データベース「TRUE DATA(R)」を使って算出した。調査期間は2015年7月~2016年6月。シェアは6缶セット、24缶ケースなども含めて個数ベース(単缶換算)とした。
ひとくちにビール系飲料といっても、スーパーなどの酒類売り場ではビールに発泡酒、または新ジャンルと呼ばれる商品など、複数のジャンルが揃っていることに気付く。実はビールを含めてお酒類は酒税法により用語が定義されており、そのうちビールと発泡酒の違いは大まかに言って麦芽使用率と使用原料の2面から分類されている。これに対して新ジャンルと言われるお酒は、酒税法上では「その他の醸造酒」「リキュール」に分類されるものであり、各社の工夫によりビールに近い味わいを作り上げている。
1位は「のどごし<生>」、「スーパードライ」も強い
さてランキングに目を移してみよう。1位は「のどごし〈生〉350ml」(キリンビール)だ。シェア(上位50商品中)は10.83%。本商品は2005年4月に発売以来、新ジャンル市場においてなんと11年連続売上ナンバーワンを達成しているカテゴリートップ商品であり、全体で3位、新ジャンルで2位となっている「金麦 350ml」(サントリー、同7.68%)を大きく突き放す。
続く2位には「アサヒスーパードライ 350ml」(アサヒビール)がランクインした。シェアは8.56%とビールとしては1位。スーパードライは、1987年3月に発売され、後にビール各社を巻き込んだ「ドライ戦争」を展開するなど空前のブームを巻き起こした銘品である。2016年現在で、発売開始から累計36億箱(1箱:ビール大瓶20本換算)以上を販売。全体5位(同4.11%)でビール2位の「キリン一番搾り 生ビール 350ml」(キリンビール)を圧倒する。もはや日本を代表するビールと言っても良いだろう。
このランキング表を眺めて気がつくのは、「新ジャンル」の強さだ。トップ50位の個数シェアをジャンル別に集計してみると、新ジャンル(55.6%)、ビール(25.9%)、発泡酒(18.5%)となる。これはつまり、ビール系飲料として売れている商品のうち、約6割は新ジャンルということになる。
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