証券会社は当てにならない
さて、株価の上昇局面になるとまた、数ヵ月前に大損をしたのも忘れて、おめでたい投資家が元気を取り戻し、証券会社に電話を始める。ただし証券会社、とくに個人を相手にしているリテールの証券会社があなたにまっとうな投資アイデアをくれるなどと期待してはならない。
一部の上客との長期的関係を重視して優先的にいいアイデアをくれるセールスもたまにいるが、総じて(1)証券会社自体がどの株が上がるかわかっていない(2)あなたを他の客に比べて優先する理由がない(3)証券会社は客がトレードすれば儲かり、得しようが損しようが関係ない……ので、やはり自分自身が賢い投資家になることで、自分の資産を守るしかないのだ。
アニュアルレポートでユニクロを分析してみよう
以下では株価上昇ネタとユニクロネタを融合すべく、ユニクロのアニュアルレポートを親愛なる読者の皆様とともに読み進めて共に議論してみたい。こちらを開いて、本コラムとともに読み進めていただきたい。クリックしてしばらく待つと、2012年のユニクロアニュアルレポートがダウンロードできる。
ここだけの話、機関投資家はまず読まないのだが、会社側のIRチームにとっては一年で最大のイベントの1つ。気合を入れて立派な分厚いアニュアルレポートを作り込んでくる。
恐ろしいことに年に一度、機関投資家によるアニュアルレポートサーベイなどといってどこの会社のアニュアルレポートが優れていたかのアンケートが私たちに回ってくる。私はまじめに回答しているが大抵、秘書さんにお願いし、適当にチェックボックスに○を付けているのが悲しい現実だ。長すぎて読みづらいアニュアルレポートはまず機関投資家は目を通さないので、わかりやすくできるだけ短いレポートを送ってくださったほうがIRの役割を果たすには、よっぽど実用的だと全国のIRチームの皆様にお伝えしておきたい。
余談はさておきここいらで、親愛なる読者の皆様と一緒にユニクロのアニュアルレポートを分析する旅路に出たいと思う。
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