途上国のヘルスケアに日本は貢献できる 国連の「持続可能な開発目標」でも推進役
――UNDPのこれまでの成果は。
UNDPは開発機関であり、さまざまな分野での成果を挙げていますが、ヘルスケア分野においてはHIVや結核、マラリア、NTDs(顧みられない熱帯感染症)、非感染症などの問題に取り組んできました。貧しい国の制度の改善、医療制度へのアクセス改善の支援を行っています。政府サイドには、予算の多くを公衆衛生に割り当てるように奨励しています。
開発レベルについて医療・健康問題も含め指数化
重要な成果は4つあります。ひとつは、各国の開発レベルを公平に測定するための基準を作ったことです。われわれは人間開発指数と呼んでいますが、医療・健康問題、所得、教育レベルを含んでいます。医療・健康問題は人間開発指数の中で重要な要素になっています。
2つ目は、HIVに関して、です。HIV撲滅を目指す戦いのなかにある「差別によるマイナスの影響」を議論の中に取り込んだこと。
3つ目は、SDGsの中に、健康・医療を中心的な問題としてすえたこと。これによって、各国政府に健康増進のためにより多くの投資をするように奨励していくことができます。
4つ目には、エボラ、ジカ熱などの危機にあたって、さまざまな知識や資産といったツールを使うことができるようになったことがあります。
こういったさまざまな問題がある中で、日本には、すべての人が高度な保健サービスを享受できる「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」の目的が達成されるように、UNDPへのサポートを期待したい。
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