インターン選考に落ちても内定は獲得できる 実施期間は短期化、採用直結の企業は少数派

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企業のうち、「内定者の中に自社のインターンシップ参加者がいた」企業は66.5%、学生のうち、インターンシップ参加企業に入社する予定の学生は20.4%でした。そしてそれはそれぞれ前年比20.1ポイント増、同5.6ポイント増と2016年卒で大きく伸びています。

またインターンシップ学生のうち「インターンシップ参加企業ではないが、同業種の企業に入社する予定」が24.9%もおり、参加企業に入社する予定の者と合わせると、ほぼ半数に迫っているのです。今年度のインターンシップが最終的に2018年卒採用にどのようにつながるかは、追って捕捉する必要がありますが、企業の意図がその方向に動いていることから、これまで以上の結び付きとなる可能性は高いでしょう。

だからと言って「採用直結型」のインターンシップが急増しているわけではありません。企業がインターンシップを活用して実現したいのは「自社認知の拡大」です。

インターンシップの選考に落ちても問題なし

学生の中には「周囲からインターンシップ参加を勧められるが、まだ自分自身の準備ができていないため、参加に抵抗がある」と考える人も少なくないようですが、その場で採用の合否が決まるようなインターンシップはごくわずかです。多くは学生に自社や自業界を知ってもらうために実施しているのですから、そもそも「まだ準備できていない人」が主たる対象者とも言えるのです。

なかには「行きたい会社のインターンに応募したが落ちてしまい、すっかり自信を失った」という声もよく聞かれます。しかし、自信を失う必要はまったくありません。人気・有名企業の場合、「内定」より、「インターン参加」の方が高倍率、ということも多いのです。

実際に、そういった企業の人事担当者に尋ねると「インターンの選考に落ちた学生に内定を出すこともしばしばある」と言います。意中の企業のインターンの選考に破れてしまった人こそ、その他の企業のインターンシップに挑戦して、自身の働く価値観を見つめ直したり、今足りていないスキルなどを補強したりして、半年後からの就職活動に備えてほしいと思います。

岡崎 仁美 リクルートキャリア 就職みらい研究所所長

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おかざき ひとみ / Hitomi Okazaki

1993年(株)リクルートに新卒入社。以来一貫して人材関連事業に従事。転職情報誌『B-ing関東版』副編集長、転職サイト『リクナビNEXT』編集長、『リクナビ』編集長を歴任。2013年3月、就職みらい研究所を設立し所長に就任。現在、内閣官房「地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議」「地方創生インターンシップ推進会議」、文部科学省「インターンシップ推進方策実行ワーキンググループ」等の委員を務めている。

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