日本にも登場?「入国エリア免税店」の衝撃

帰国後に買い物を楽しむのが世界の常識だ

「入国エリアの免税店」は、アジアの主要なハブ空港や欧州や中東の多くの空港で設置例が見られる。アジアの各空港では概ね、入国審査カウンターより手前に設けられているが、欧州ではバゲッジエリアの一角に置かれていることが多い。

空港の免税店、と言えば、ブランドもののバッグやアクセサリーのお店が幅を利かせているが、そういった「出国エリアにある施設」と比べ、入国エリアのものはかなり見劣りするようだ。

例えば、ブランデーやウイスキーなどのハードリカーや主要な銘柄のたばこを扱っているが、自国民に人気がある品目を中心に集めている程度に過ぎない。そのほか、外国から帰省した人が親戚の子供たちに配るための需要があるか、外国製のチョコレートやキャンディなどのお菓子類がけっこう幅を利かせている。

一部の空港では、出国時にあらかじめ購入予約を受けておいて、旅客の入国時に商品を渡すサービスを行っている例も見られる。もっとも、シンガポール・チャンギ空港のように、出入国のいずれに際にも同じフロアを通れるところは利用客にとって最も理想的だ。こういうレイアウトの空港なら、飛行機で着いたときにあらかじめお店を下見しておいて、同空港を発つ際に改めて買うという作戦が組める。

訪日客の買い物需要は期待薄

日本の空港に設けられる「入国エリアの免税店」の運営者が来店を促したい客層としては、これまでたくさんの買い物をしてくれている中国をはじめとする近隣諸国からのツアー参加者が挙げられる。しかし、これから旅を始めるタイミングで買い物をしよう、というのは現実的ではない上、日本の入国審査の列で長時間並ばされた後に買い物への意欲が沸くとは考えにくい。最近、海外で人気が急上昇したことで常に品薄な日本製のモルトウィスキーでも並べておけば「おっと、こんなところに」と訪日客の目を惹くかもしれないが、実際に購入する人はそんなに多くないだろう。

そう考えると、訪日客による需要を確保するために「入国エリアの免税店」が取り組めることといえば「出国時に何がいくらで買えるかがわかるチラシでも配る」くらいではなかろうか。

ところで、海外から帰って来る日本人旅行者のうち、酒類やたばこの免税範囲をフルに活用している人はどのくらいいるだろうか。ちなみに日本人の免税範囲は「お酒(760cc程度)は3本まで、たばこは日本製と外国製各1カートン」と定められている。

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