世界の企業が、メキシコを好む本当の理由

盛りだくさんの会社行事が生む、強固な結束力

日本とメキシコの外交的な話をすると、日本とメキシコは404年の友好関係があります。1609年9月30日に、フィリピンからメキシコに渡る船が遭難してしまい、千葉県の御宿に漂着したことからスタートしました。そのときから貿易も始まったのです。2005年に日本・メキシコ経済連携協定(EPA)を、アメリカ大陸の国としては初めて締結しました。

――2年前のタイの洪水の後、リスクヘッジとしての進出先としてメキシコの名前が多く言われるようになりましたが、それだけ長い歴史がもともとあるのですね。

大野華子さん

大野さん:アジアの(地理的な)中心がタイであるように、アメリカ大陸の中心としてメキシコがあります。

ゴンザレスさん:地理的な優位点としては、北はアメリカと国境を接していて、南はラテンアメリカへ続き、西は太平洋、東はメキシコ湾とカリブ海と両方に出口があります。

たまたまタイの洪水の後の昨年、自動車業界のメキシコへの進出が相次いだのでリスクヘッジのように言われた部分もありますが、実際には進出はそれよりももっと前から計画が進んでいたことなのです。長い歴史があり、ビジネスの基盤はできています。

自動車以外に、製薬や航空産業も盛ん

――進出しているのはどんな企業が多いですか?

ゴンザレスさん:今は自動車関連企業がメインです。去年、製薬会社がオフィスを開いたり、食品・ロジスティック関係も問い合わせが増えています。グリーンエネルギーにも力を注いでいます。

意外だと思うでしょうが、メキシコは航空宇宙産業が強いのです。アメリカに近いエリアで盛んです。GE・ボンバルディア社などのラボがあります。メキシコではエンジニアリングを勉強する人が多く、英語を話す人も多いのです。人的資源が豊富ですので、これからもさらに伸びていく市場です。

大野さん:メキシコは23の貿易協定を45カ国と結んでいる、世界で一番貿易協定を行っている国です。そのため、メキシコでビジネスを行えば、45カ国と貿易を有利に行えるのです。

次ページ懸念の治安、実際のところは?
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • 日本野球の今そこにある危機
  • ほしいのは「つかれない家族」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
改正対応待ったなし!<br>働き方と仕事の法律

同一労働同一賃金の本格化、中小企業でのパワハラ防止対策の義務化など、今年は重要な改正法の施行が目白押し。2022年に施行される法律の要点に加え、昨年の4月に施行された改正民法も総点検。改正ラッシュへの備えを万全にするための法律虎の巻です。

  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT