カメタさん:行事を大切にして会社がパンなどを用意してくれると、社員は感謝します。
大野さん:でも実は日本に比べたら祝日の数は少ないのですよ。年に11日ぐらいでしょうか。世界的に見ても日本は休日が多い国ですよね。
カメタさん:メキシコはとても働きものの国です。朝は9時から始まって、遅くまで働きます。特にミーティングは朝に行われることが多く、7時からの朝食ミーティングも当たり前ですよ。
ゴンザレスさん:朝にミーティングが行われる理由は、実は渋滞にあるのです。メキシコシティはとても広く、ホワイトカラーの人はあまり地下鉄に乗らずほとんど車で移動するので、とても渋滞します。そうなると時間が読めないので、午後のアポイントメントは「午後に会いましょう」としかできないのです。
もちろん午後2時になどと決めることもありますが、1時間ほど時間に遅れることもあります。それでは困るので、朝食ミーティングを入れるようになったのでしょうね。
――週末に仕事をすることもありますか?
カメタさん:週末は家族のために使います。週末に働くためには週末手当が3倍と法律で決められているので、日本の企業もそれを知っていないといけません。
ワールドカップでは、仕事は完全に止まる
コンザレスさん:行事の話に戻ると、5月10日は「母の日」です。母親の人は午後が休みです。その日は、会社がお母さんの会社員を朝食に招待して、みんなでパーティーをすることもあります。社員でママの人にはカーネーションをあげたり、小さな子どもを持っている人は学校などで行事があるので会社を休むこともあります。
――会社で一緒に祝う行事は、宗教に基づいたものが多いので、それへの理解も必要ですね。
ゴンザレスさん:12月1日~12日には、国内で巡礼が行われます。主に地方の習慣ですが、工場などは社員で工場の旗を持って、教会までみんなで歩くこともあります。
国の行事だけでなく、ワールドカップもありますよ!メキシコの試合があると仕事は完全に止まります。いつ試合があるかはちゃんとチェックをして、その時間は仕事をしないことを前提に、仕事のスケジュールを組むのです。そして会社にテレビを置いて、みんなで観戦します。
カメタさん:ただし、観戦した場合のロスタイム分をどう巻き返すかは、ちゃんと計画にいれて仕事をしていますよ。負けたら会社全体のテンションが落ちるんですけどね……。
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