「初めて出会う日本酒」の味を大体見抜く方法

難しい漢字の羅列も「翻訳」すればカンタンだ

なぜ吟醸酒の定義に「一般的には」と但し書きが必要かというと、日本酒界にはガイドラインも法律もないからです。

たとえば職人気質の造り手が「50%も削ったけど、このレベルじゃまだまだ大吟醸なんてとても呼べないぜ!」と、あえて吟醸酒として出荷しているようなケースもあったりと、困ったことにその基準は蔵によってまちまちです(さすがに40%未満しか削っていないのに「吟醸」「大吟醸」と名乗ることはできませんが)。

ここまではちまたでも語られていることですが、さらにもうひとつ。吟醸と大吟醸では「酵母」を変えている蔵も少なくありません。大吟醸は大吟醸用の酵母があるということです(香りが華やかになるような酵母など)。

この酵母、じつはお米よりも味の仕上がりに大きく影響するのですが、「企業秘密」として明らかにしていない蔵が多く、ラベルへの表示義務もないので、あまり一般には知られていません。気になる方は、ぜひ実際に飲み比べてみてください!

意訳した「つくり」はこんなにシンブル

ここでは、翻訳力をよりアッブさせるために必要な単語、「生酒」「原酒」「山廃(やまはい)&生酛(きもと)」といった、日本酒の代表的なつくりを紹介したいと思います。ちなみに、このなかでもっとも味に影響するのは「生酒」。次が「原酒」です。

ですから、「生原酒」と書いてあるものは何を飲んでも「生原酒」の味がする、とみなさん言いますね。それではそれぞれのつくりを見ていきましょう。それぞれ、1番目の文章が「意訳文」だと考えてください。

【生酒(なまざけ)】

酸味や清涼感が爽やかな、フレッシュな味わい。

本来、日本酒は雑菌の繁殖を抑えて味を安定させるために、およそ60度で2回、加熱殺菌処理します(火入れ)。その火入れの作業を1回もしないのが「生酒」。加熱していないこともあり、冷やして飲むのに向いています。

【原酒(げんしゅ)】

旨味も甘味も強い、どっしりとしたコクが特徴。

一般的な造りでは、できたお酒に水を加えてアルコール度数と味を調整します。その工程をすっ飛ばし、そのまま出荷されたお酒です。水で薄めない「原」料そのままのお酒ということで、アルコール度数は高く、20%になるものも!(普通の日本酒は16%程度です)

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