勝ちたいと思った瞬間、既に負けているワケ 有名麻雀プロが考える「成果を生む発想」
改善するためには、書き出していくしかないと思い立ち、麻雀の打ち方をはじめ日常生活まで、あらゆる自分のウィークポイントをノートに書き出し始めました。日記だと負担になるので週に一度、大学ノートに書き出していきました。
実際に書き出していくと、認めたくない自分が次から次へと出てくるので、縦欄に箇条書きにしていきました。横欄には最初に書き出した日付を入れ、改善もしくは改善に向けてチャレンジしたときには、日付を書き足し、どう改善したのか、何をきっかけに改善したのか、どんな改善方法だったのかをメモしていきました。
醜い自分をさらけ出すことができれば修復可能
このノートは、自分のウィークポイントカレンダーになっていきました。「2015年の7月に改善できた」「10月にまた戻った」「11月に見た映画がきっかけで改善できた」といった具合です。
認めたくないことこそ書き出し、受け入れる。自覚することが、ウィークポイント克服への第一歩となったのです。
認めたくない数多くあるウィークポイントの中に“短気”がありました。短気を自覚してはいたものの、一日中打っていることが多かったので、いったん心が乱れると頭が真っ白になり、少なくともその対局中は修正不能。自制していた神経の一部がぱーんと切れていく感じがあり、いかん、いかんとは思っても、コントロールできないのです。
正直50代になった今でも、そういう状態になってしまうことはときどきあります。ただその都度、書き出してきたので、修復速度はかなり早まりました。麻雀で言えば、3巡以内が理想ですが、今はほぼ6巡以内に修復できています。1日中修復できなかった以前から比べたら、6巡以内にまで短縮できたのは、年齢とキャリアの積み重ねかもしれません。
ただ私の経験上、若い人たちがキレてしまったときには、無理に立て直そうとしないほうがいいと思います。自分がどれだけだめな人間になれるのかを、限界までさらけ出してしまったほうがいいのです。
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