8月も中旬になり、相変わらず毎日忙しい方、すっかり夏休みモードの方など、皆さんそれぞれの夏をお過ごしのことでしょう。ただどんな方も、体が暑さに慣れてきたとはいえ、連日熱中症関連のニュースが後を絶たないのは気になるところかと思います。
このシリーズでも毎週のように熱中症対策をお届けしていますが、最近の研究では、腸内環境と熱中症の関係もわかってきたようです。この観点を押えておくと、食事面でまた違った対策を打てそうですね!
「腸管バリア」が機能しなくなると…
連載内で何度か触れていますが、熱中症は外気の上昇に伴い体温が上がりすぎ、体にさまざまな障害を来すこと。熱中症で亡くなる方の数は、全国で毎年200~300人に上ります。その年齢層は幅広く、老若男女誰にでも危険があると言えるでしょう。
そんな熱中症の原因の一つとして、近年研究が進められているのが、腸内環境との関係です。
人間の腸内に潜んでいる毒素は、普段は腸管バリアという機能によって、腸壁から体内に吸収されてしまわぬようブロックされています。しかし体温が上がりすぎると、皮膚や体内の血流が悪くなり、腸管バリアがきちんと機能しなくなることも。血中に毒素が放出されることで各器官に炎症が発生、その結果熱中症も引き起こされると考えられています。
またこれと同じような現象が、暑さによる自律神経の乱れ、高脂肪食の食べすぎなどによっても生じることがわかっています。揚げ物や肉類だけでなく、乳脂肪の多いアイスクリームや生クリームなどの摂りすぎも高脂肪食に該当するので、気を付けましょう。
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