中国が旗を振る「エチオピア開発」の光と影 住んでいる中国人は13万人、日本人は200人

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エチオピアの公共事業の中でも、変電所の改修・復旧工事(契約額:2400万ドル)、新変電所建設(同6300万ドル)、砂糖工場の建設(同6億4700万ドル)を行っているのが北京に本社がある国営企業中国CAMCエンジニアリングだ。

新変電所と砂糖工場は中国輸出入銀行が85%融資、残りの15%はエチオピア政府が出資、変電所改修は世界銀行が全額融資している。CAMCはアジア、アフリカ、中南米で変電所、空港、セメント工場の建設など幅広い事業を行っている企業だ。

中国政府は国外進出を奨励

「中国政府はビジネスを求めて国外に行くよう奨励している。中国は供給過剰で、外の新しいマーケットが必要だからだ」。同社エチオピア事務所次長を務めるフー・フアンはアディスの住宅街にある事務所で話した。北京出身のフーは上海の大学から米国の大学に移り、卒業後は中国で就職。2013年から1年間ウガンダで初の海外赴任を経験した後、2015年にエチオピアに赴任してきたエリートだ。

「中国国営企業が落札する理由はいくつかあるが、まず我々はほかの国に比べて入札価格が低い。機材も中国から持ち込むし、日本やドイツよりもはるかに安く仕事ができる。そして重要なのは資金繰りだ。エチオピアの事業はたとえば10億ドルなどで、このような大規模の事業に融資するのは大変だ。中国はこの規模でも輸出入銀行から安く借りるなどして融通できる。欧州の企業が入札しても選ばれないのは、コストなどあらゆる意味で中国が勝つからだ」と説明する。

エチオピア人にとり、初めて見る、乗る電車だ。電車の乗り方も学んでいるところだ ©Kiyori Ueno

米ジョンズ・ホプキンス大学の中国―アフリカ・リサーチ・イニシアティブの調査によると、中国からアフリカ諸国の公共事業への融資額は2000年の1億3300万ドルから2014年の136億ドルまでほぼ一貫して増加している。対エチオピア融資も2004年までほぼゼロだったのが、2005年に19億ドル、2013年には65億ドルに増加した。

エチオピアが受けた融資額はアフリカ54カ国・地域中、アンゴラに次いで2位だ。ちなみに、中国の融資によるインフラ整備事業の中でアフリカで2番目に大きいのはアディス・アババ―ジブチ間の鉄道事業で、融資額は25億ドルである。この鉄道は既に試運転が始まっており、今年9月から営業運転を始める予定だ。

アフリカ—中国関係の第1人者デボラ・ブローティガム・ジョンズ・ホプキンス大学教授は、「中国は何十年も前からすでにアフリカに投資をしていた。最近の投資増大の理由は、アフリカにおけるインフラの需要と中国の供給過剰がちょうど合ったからだ」と説明する。「見落としがちだが、中国はかつての日本の対アジア援助モデルをまねている。日本も(中国のように、そして西欧とは違い)、ガバナンスには立ち入らなかった。日本の援助はタイ、ベトナム、インドネシアなど東アジアの国々の成長にとり非常に重要だった」。

アフリカの発展に中国が多方面で大きな貢献をしていることは、間違いのない事実なのである。

(文中敬称略)

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