高島屋に学ぶ、高齢者の”戦力化”最前線 「改正高年齢者雇用安​定法」なんて怖くない

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アドバンスコースでは、週5日勤務を4日にするか、17.5時間勤務を6時間勤務にすることができる。

このアドバンスコースは55歳と56歳の時点で社員も選ぶことができる。定年前の段階で労働時間を短くし、65歳までの中期的キャリア・ライフプランを支援するために、55歳になった社員が選択できるようにしている。このコースを55歳で選んだ社員には、通常勤務者の年収の8割を12分の1にした金額が給与として支給される。

この年齢になると親の介護が必要になる社員も出てくるので、そういう理由でこのコースを選択する社員もいる。

――再雇用されると賃金はどうなるのでしょうか?

コースによって賃金は異なるが、もともと社員の「退職後の生活」を守るための再雇用制度なので、定年前より給与は下がるが、年金などの収入も勘案し、生活が十分に守られるように設定されている。

再雇用でも考課がある

また再雇用制度で働くと、どんなに貢献しても処遇が同じということではモチベーションが高まらないので、年2回考課(定年前は年3回)を行い、賞与と給与に反映させている。

さらにコース転換制度も導入している。定年時に基準に達していなかった人が、再雇用後に高い意欲を持って仕事に取り組み、一定の成果を上げ、コース転換基準を満たせば、ほかのコースに転換できるようになっており、実際にコース転換した者もいる。

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