マルハンがゴールドマン破り、太平洋ク獲得へ

<速報>名門ゴルフ場争奪戦、パチンコ首位が王手

が、これに太平洋クラブの会員が猛反発。太平洋クラブは旧・平和相互銀行によって1971年に設立されたが、平和相互銀行が86年に住友銀行(当時)に吸収合併されたため、一般には民事再生申立の時点まで三井住友銀行グループのコースだと見られてきた。実際のところ、三井住友グループは2006年に保有株も貸付債権もすべて、東急不動産などの3社が出資するファンドに譲渡している。前出のGKこそが、ファンドの設立したSPC(特別目的会社)なのだが、その事実が会員に知らされていなかった。

名乗りを挙げたスポンサーがアコーディアであったことも、会員の怒りを増幅させた。アコーディアは「大量集客でコースが大混雑、予約についても、会員よりプレーフィー単価が高いビジター優先のため会員が予約をとれず、それゆえ会員権相場もつかない」という評判が、ゴルファーの間でほぼ定着しているからだ。太平洋クラブの会員たちは早々に組織を立ち上げ、アコーディアをスポンサーとする会社側提案の民事再生計画に対し、反対運動を開始する。

アコーディアによる再生支援は結局頓挫

会員には、途中から思わぬ“援軍”も現れた。アコーディアの竹生前社長による、会社資金の私的流用スキャンダルである。アコーディアの現役取締役専務による告発で表ざたになり、同社の上位株主からは、コンプライアンスの正常化を求めて、竹生前社長ら当時の現経営陣を一掃する株主提案が出された。

この上位株主こそが、ライバル・PGMの兄弟会社であるパチスロメーカーのオリンピア(PGMもオリンピアも、パチンコ・パチスロ大手である平和の子会社)。他の株主とともに株主委員会なるものを立ち上げ、昨年6月のアコーディアの株主総会は熾烈なプロクシーファイト(委任状争奪戦)に発展したが、結果は完敗。株主委員会は1人の役員も送り込むことはできなかったが、竹生前社長は株主総会前に自ら辞任した。アコーディアとの経営統合を目指すPGMにとって、統合慎重論者の竹生氏の退任は大きなプラスになったといえる。

プロクシーファイトを繰り広げる中で、株主委員会はアコーディアが太平洋クラブを280億円前後で買収しようとしていることについて、「そんな高い買い物をしたら会社の価値を毀損する」という主張を展開。太平洋の会員にとっては頼んでもいない援軍が突然登場した形になった。

一方、太平洋クラブの民事再生手続では昨年10月、会社側提案の民事再生計画案の賛否が問われたが、あえなく否決。太平洋クラブは民事再生手続を廃止して会社更生手続に移行し、アコーディアによる再生支援は頓挫した。

そして、PGMが突如、アコーディアに対するTOB(株式公開買い付け)に打って出たのが、その約1カ月後の昨年11月。経営統合交渉をアコーディアに持ちかけるに当たり、一定の株数を保有していないと相手にされない、というのがその理由だった。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。