本当に強いチームはPDCAの徹底を妥協しない 元パナソニック役員が導いた甲子園への道

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また、描いたビジョンを「見える化」していくことも重要なのですが、鍛治舎監督はその辺りもしっかりと押さえているようです。

今春のセンバツ大会前には、「秀岳館高校 初優勝 ありがとうございます!」という言葉を選手たちに書かせて撮影し、携帯電話の待ち受け画面にして優勝のイメージを膨らませていったのだそうです。

現実的にチームを作っていく秀岳館高校の今後に注目

昔ながらの高校野球にありがちな「気合いで乗り切れ」「死ぬ気でやれ」などという根性論とは違い、極めて現実的にチームを作っていく鍛治舍監督ですが、大企業で役員を務めた監督ならではのアプローチとも言えるのではないでしょうか。

『まんがで身につくPDCA』(あさ出版)。画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

こういったアプローチについて、実際のところ選手たちはどう思っているのか気になりました。

少し調べてみると、大阪で率いていた「オール枚方」の出身者で秀岳館へ進学した選手たちも「監督のもとで高校野球をやりたかった」という思いを持っているそうで、選手自身もPDCAを回しながら成長することが楽しいのではないかと推察します。

そして、今年はいよいよその目標としていた「3年目」です。

秀岳館高校がどのようにPDCAサイクルを回しながら、夏の頂点を目指していくのでしょうか。そんな点を意識しながらこの夏の甲子園を観戦してみても、さらに試合が楽しく見えてくるでしょう。ビジネスパーソンが仕事をしていくうえでも、根性“以外”の部分で多くの学びが得られるのではないでしょうか。

原 マサヒコ プラスドライブ代表取締役CEO

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はら まさひこ / Masahiko Hara

1996年、神奈川トヨタ自動車株式会社にメカニックとして入社。5000台もの自動車修理に携わりながら、トヨタの現場独自のカイゼン手法やPDCAサイクルを叩き込まれる。これらを常に意識して研鑽を積み、技術力を競う「技能オリンピック」で、最年少優勝に輝く。さらにカイゼンのアイデアを競う「アイデアツールコンテスト」でも2年連続全国大会出場を果たすなどトヨタの現場で活躍。
その後、デル株式会社を経て、WEBマーケティングのサービスを提供する、株式会社プラスドライブを立ち上げる。現在も代表取締役CEOとして、クライアント先のWEBサイト改善やマーケティング施策の推進業務に従事している。
そのかたわら、トヨタ式の考え方やカイゼンの手法、PDCAなど、トヨタで学んだビジネススキルを社会に還元するために、日々講演活動を行っている。製造現場のノウハウをどんな企業でも使えるノウハウに落とし込むことを得意とし、さまざまな業種の企業から信頼を得ている。
著書に『人生で大切なことはすべてプラスドライバーが教えてくれた』(経済界)、『新人OLひなたと学ぶ どんな会社でも評価される トヨタのPDCA』『まんがで身につくPDCA』(ともに、あさ出版)、『どんな仕事でも必ず成果が出せる トヨタの自分で考える力』(ダイヤモンド社)、『トヨタで学んだ自分を変えるすごい時短術』(かんき出版)など多数。

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