甲子園球児を支えるホテルの「超絶サービス」

なぜ「儲け度外視」で宿泊させるのか?

甲子園の熱闘の裏には、宿舎の「超絶サービス」があった(写真:みやさこ / PIXTA)
歓喜の甲子園大会出場決定の裏側で出場校を悩ませるのが、おカネの問題だ。選手だけでなく、スタッフ、応援団などの大移動と宿泊には莫大な費用がかかる。出場校はどうやっておカネを工面しているのだろうか。財政的に厳しい高校のため、高野連はどのような配慮をしているのだろうか。甲子園出場にまつわるおカネの問題に、『高校野球の経済学』を上梓した中島隆信教授が迫った。

甲子園大会の滞在費と旅費の問題

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夏の全国高校野球地方大会も代表校が出そろいつつある。代表に決まった高校球児たちは、甲子園という舞台で野球ができるのを心待ちにしていることだろう。

8月の大会開催期間中は甲子園球場界隈が1年で最も熱気に包まれる時期でもある。大会運営スタッフと選手たちはもちろんのこと、全国47都道府県から学校関係者や応援団がバスを連ねて集結する。

甲子園大会はトーナメント方式で実施されるため、試合に勝てば次もまた甲子園でプレーができる一方、負けた学校は直ちに帰り支度をして甲子園を去らなければならない。このように明暗がはっきり分かれるのが高校野球なのだ。

試合に勝つのはもちろんうれしいことなのだが、学校関係者や応援団にしてみるとそう喜んでばかりいられないという事情もある。それは滞在費と旅費の問題である。

つまり、選手やチームスタッフは少なくとも次の試合までは滞在し続けなければならず、また応援団も大型バスで再び甲子園まで駆けつけなければならないのだ。もし、決勝戦まで勝ち残ったとすれば、滞在期間は20日ほどになる。

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