読める、聞けるだけでは仕事はできない
たとえば、相手が言っていることが理解できたとしても、こちらが何も言えないのでは、コミュニケーションは成り立ちません。また、Eメールが読めても、書くことができなければ、仕事はできません。
ある企業では、従来のTOEIC試験 (LR)で900点を取った社員には、100万円のボーナスを支給するそうです。
そうするとどうなるか? 確かに社員は、テストのウォッシュバックで、一生懸命英語を勉強するでしょうが、結局机でマークシートを塗る練習をし、900点を取り、リスニングとリーディングの技能は向上するものの、英語を話せるようになることはないでしょう。英語を話せるようになってほしいという経営側の思惑とは、別の方向に行ってしまうのです。せっかくの100万円はムダ打ちになってしまうかもしれません。
従来のTOEIC試験は、リスニングとリーディングの力を測るのには、優れた試験かもしれませんが、実際に英語を話したり書いたりして、仕事で使う力を試してはいません。
テストを切り替えるだけで社員は話せるようになる
もしも、社員に英語を話す力を求めるのであれば、経営者の皆さんが、やるべきことは簡単です。スピーキングテストを評価基準にしてしまえばよいのです。
どうせ100万円を支給するなら、TOEICスピーキングテスト170点、もしくはブラッツスピーキングテスト(英検と英ケンブリッジESOLが開発したビジネス英語能力テスト)でC1レベルを達成した人に支給すると決めればよいと思います。そうすれば、社員の皆さんは、マークシートから離れて英語を話す勉強を必死でやるでしょう。また、研修業者もTOEIC LRテスト対策ばかりでなく、スピーキングの研修に力を入れ始めるはずです。
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