アフリカで最も「柔軟」なマダガスカルの流儀 気質はアジア寄り、ビジネスはフランス流

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大統領のRajaonarimampianinaという名字を見ると、たぶん最初は“Rajao=男性“という意味だけだったのが、”Nari =子どもに恵まれますように“と、子どもを望んだ時かお腹にいる時か、元気に育つようにと付け加えたのだと思います。さらに”Mampianina=満足した”ということで、これは幸せになった時につけたと推測できます。

――先祖からの想いが重なった名前なのですね。呼び方が難しいのですが、どのように呼べばよいのですか?

その人によってどう呼んでほしいかは異なりますので「どう呼べばよいですか?」と聞いてください。呼びやすいものを選んでいると思います。

ビジネスで成功するためには、お互いの理解が必要ですが、比較的マナーは日本と似ているので、とてもスムーズに進められると思います。私たちもお辞儀をするのですよ。日本のように深々とはしませんが、握手をしてから軽くお辞儀をします。握手はボスが手を出してこなければ会釈だけです。目下の人から握手を求めるのは失礼です。

――マダガスカルはさまざまな地域のよい面を柔軟に取り入れて、独自の文化を作り上げているのですね。

その中でもアジアとの共通点が多いので、最近はインド、中国、日本からの進出も増えてきています。気質がアジアと似ているので、入りやすいですし、そのうえ、YES/NOがはっきりしているので、話が早いのです。

細かい作業が得意

――手先が器用で製品の質がよいとも聞きました。

はい。バニラや民芸品などさまざまなものがありますが、マダガスカルの人は細かい作業が得意なので、物作りに適しているのですよ。そのことから日本からの投資の声も増えています。フランス式に、最初に契約書や製品の詳細を決めて、すべて書類に記載します。書類に記載されているものは確実にこなしていくというのがマダガスカルのビジネスにおいての信条です。質としては、日本の基準を保証できます。Made in Madagascarを将来的にはトップの品質にしたいですね。

しかし、現在の課題は量を生産できないことです。日本企業は量を求めてきますので、現状では対応できないことが多いのが残念です。これから日本には大量生産にむけてのシステム構築のサポートしていただければと思っています。マダガスカルは今までは観光に力を入れていましたが、これから貿易に力を入れていきます。日本が必要としている質の良い素材を持っていますので、ぜひこれから一緒に広げていきたいです。

(撮影:梅谷秀司)

竹村 真紀子 IWCJ代表

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たけむら まきこ / Makiko Takemura

一般財団法人International Women's Club JAPAN(IWCJ)代表理事
International Women's Club ASIA(IWCA)事務局長。日韓中を中心にグローバルマインドをもつ家族で構成される俱楽部を運営し、アジア圏でのビジネスマッチングを推進するとともに、次世代がアジア人としてグローバルに活躍できるよう、30カ国以上の駐日大使館の協力を得て、子ども向けにリトルアンバサダー・プログラムを開催。国際機関で海外人向けの「日本のビジネスマナー」研修を担当。
 

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