いま体験すべき「360度動画」広告5選 映画的演出、イースタエッグ、バイラルなど…
先述のクロウ氏は、ブランドが360度動画を利用する際の大きな課題として、テキストや視覚効果の見せ方を挙げる。「360度動画を提供する制作会社は多いが、ちゃんとしたものを作るにはかなり費用がかかる」と同氏。
従来の動画と違い、360度動画ではユーザーが監督の椅子に座ることになる。映像がはじまれば、どの人や物体に注目するかはユーザーの自由だ。この特徴を活かして、スーパーマーケットチェーン、アスダ(Asda)の家具や衣類のオンライン通販ブランド、ジョージ(George)は、春夏のホームウェアコレクションを発表した際、その特徴を生かしたゲームを仕掛けた。
ジョージは「イースターエッグ(隠しコンテンツ)」を、自社の商品でコーディネートされた家のなかに隠し、ツアー動画のなかでユーザーが見つけられるようにしたのだ。すべてのイースターエッグを最初に見つけた人には250ポンド(約3万3000円)相当のクーポンをプレゼントしている。
エージェンシーのファロン(Fallon)が製作したこの動画は、Facebookで1万1000回以上閲覧され、YouTubeでは100万回近く再生された。
「このようなコンテンツは、通常コンテンツよりずっと役に立つ。イースターエッグがあれば、人は何度も何度も見てくれるからだ」と、カルトLDNの最高経営責任者(CEO)、ブライディー=レイ・リップスコーム氏は米DIGIDAYに語った。