超人気「プレステVR」には2つの課題がある ゲーム業界に風穴を開ける最有力候補だが…

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予約受付とともに品切れとなった店舗も少なくない「プレイステーションVR」。注目度の高さが伺える

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が10月13日に発売するプレイステーションVRの予約が6月18日に受付開始され、あらためてその注目度の高さに驚きが広がっているようだ。

量販店各店舗の予約抽選会倍率はさほど高くなかったようだが、オンラインでの予約は大盛況。SIEは予約数の詳細についてコメントしていないが、社長のアンドリュー・ハウス氏自身が「当初は品薄になる」と認めている。

日米欧で同時発売となることもあり、プレイステーションVRはVR(仮想現実)対応デバイス発展史における世界的に重要な1ページになることは間違いない。 

成功するかはソフトウエアの出来次第

もっとも、ここではプレイステーションVRの詳細なレビューを書こうというわけではない。発売日はまだ遠く、開発が発表されているタイトル(多くはローンチタイトルとして、プレイステーションVRと同時発売か近い時期の発売となるだろう)の完成はまだ先だ。

エンターテインメント機器には重要な原則がある。これまでのゲーム機、ビデオレコーダー、DVDプレーヤー、ブルーレイ関連製品がそうであったように、ハードが普及するかどうかは、性能よりも「実際に楽しめるコンテンツの有無」にかかっている。つまり、プレイステーションVRが成功するか否かは、発売日前後に完成するプレイステーションVR対応ソフトウエアの出来次第にかかっているのだ。

しかしながら、もし筆者がプレイステーションVRに関連した株式は買いなのか、売りなのか、判断を求められれば、間違いなく「買い」と答える。それは、プレイステーションVRの予約が順調だからではない。プレイステーションVRが閉塞した空気感に包まれつつあるゲーム業界に風穴を開ける、唯一とは言わないまでも最有力候補だからだ。

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