iOS10、触って使って分かった「意外な真実」 その進化は想像以上にさりげないものだった
この機能が意外と強力に感じられたのは、今までどおりiPhoneで写真を撮影しているだけで、自動的に次々とアルバムが出来上がっていき、同時に写真や動画をつないだビデオも自動生成されていくのだ。そのビデオを友人にシェアすることもでき、出来事の振り返りや思い出の共有を手間なく行える点は新鮮だった。
メッセージ機能は表現力を高めている。LINEやFacebookメッセンジャーで人気のあるスタンプ機能や、手書きメッセージ、Apple Watchに搭載されたデジタルタッチメッセージをサポートしており、メッセージアプリだけでさまざまな表現を送受信することができるようになった。
地図は、ナビ機能の強化によって立ち寄りの目的地設定が可能になった。また東京においては、公共交通機関の乗り換え検索にも対応し、電車の時刻表に合わせた最適なルートを外部アプリに頼らず検索できるようになった。レストラン予約やタクシー配車アプリを地図内から呼び出して、予約や配車を行うこともできる。
こうした基本性能の強化は、一見地味にも感じられるが、普段のスマートフォン利用の中で、自然にこれらの新機能を利用することができ、今まで別のアプリに頼っていた「やりたかったこと」をアプリ切り替えなしで済ませることができる快適さは、多くの人々が最新のスマホの技術を体験できることになるはずだ。
ヘルスケアは「瞑想」が追加され、4テーマに
アップルは、個人のプライバシー情報を扱える安全なプラットホームであることをアピールしており、個人の健康や医療に関する情報を委ねられる唯一の存在になろうとしている。たとえば、緊急時に医師や救急隊が確認できるメディカルIDに、臓器移植の意思表示を記録する機能が追加された点も、アップルの狙いを強化している。
iOS 10では、ヘルスケアアプリに、アクティビティ(活動量)、栄養、マインドフルネス(瞑想)、睡眠の4つのテーマが搭載されている。マインドフルネス以外はこれまでもヘルスケアが扱えるデータとしてそろっていたが、健康に関するデータのポータルとしての役割を強めている。
マインドフルネスについては、Apple Watch向けの新しいwatchOS 3に搭載されたBreathe機能での計測となる。また睡眠については、既存のアクティビティトラッカー(活動量計)アプリからのデータを扱えるほか、iPhoneの「時計」アプリでも睡眠計測を行うことができるようになった。
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