韓国大揺れ!「ロッテ不正資金疑惑」の衝撃度 四面楚歌状態、経営活動は完全に止まった
韓国財界5位のロッテが、最大の危機に直面している。グループ全体が検察の捜査対象になったのは、設立以来初めてのことだ。2015年に勃発した兄弟間の経営権争い、真意を測りかねる高齢創業者の存在、悪化した世論に続き検察による集中捜査……。文字通り、四面楚歌だ。
ロッテの経営は日韓両国にまたがっているため、検察が念頭に置く容疑も広範囲なものになっている。大小90社を超える企業を擁するが、大部分が非上場であり公開情報もかなり少ない。検察の捜査が長期化するとの観測が出ている理由だ。
M&A案件、ホテルロッテの上場などすべてストップ
ここで、試練の季節を迎えたロッテを取り巻く状況をみておこう。
検察の捜査対象は大きく分けて4つに絞られる。まず、オーナー一族の不正資金に関する疑惑。ロッテグループはこれまで、M&Aによって事業拡大を図ってきた。検察は重光昭夫(韓国名・辛東彬)会長が積極的なM&Aと海外事業を行う過程で、数千億ウォン(数百億円)の不正資金をつくったと疑っている。M&A価格を引き上げた後にその中からカネを抜いたり、会社が事業上の損失を被ったようにし、実際には会社のカネを外に引き出した可能性があるというのだ。
次に、検察は創業者である重光武雄(韓国名・辛格浩)総括会長が保有する不動産取引に焦点を定めている。これまた、結果的に不正資金づくりに連結している。重光総括会長の不動産に対する深い愛着と執着は有名だ。検察はロッテグループ企業がオーナー一族が所有する不動産を、時価よりも高い価格で買い集めたのかどうかについて捜査を集中させている。この場合、ロッテグループの不動産が不正資金作りのためのルートとして活用されうるためだ。
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