藤田晋(下)「これからはオタクよりも経営者」 自分で作る力よりも、集団を束ねる力

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――傲慢という意味ではなくして、正しく威張るということですか。

要は、リーダーシップの手法はみんな違いますが、とにかくリーダーは、どのような手を使ってでも、みんなを1つにまとめて言うことを聞かせないといけません。若い経営者が、社員となあなあでやっていては、それは難しいですよね。

それでも結局は、一人で会社の株を持って、社長をやって、覚悟が決まっていれば、なあなあにはなれないですから、それに耐えられる奴じゃないとそもそもダメです。みんなに好かれようとしすぎる人は、ダメですよ。話にならない。もちろん、嫌われすぎてもダメです。嫌われると、社員が言うことを聞かなくなりますから。

若さと経験

愛されながらみんなにやる気を起こさせて結果を出す人もいるし、嫌われてでもみんなを正しいことに導いて結果を出す人もいる。リーダーシップの形は多種多様であっていいと思いますよ。

ただ、そもそものリーダーの役割を忘れている人もいますよね。国の総理大臣でも、みんなにいろんな意見を言わせて何も決めなかったら、何もやってないのと一緒ですからね。誰もわからないところで、バーンと方針を決めて、皆をそこに向かせないとダメです。

――藤田さんは、数億円、数十億円の案件でも、パッパと数秒で判断するそうですが、そうした判断力は経験によって培われるものですか。

そういう面もありますが、一方で経験があるとひるんだりもしますから、微妙なところですね。若いからこそ勢いで一気に決められるときもあるし、逆に経験で踏みとどまってしまうというときもあります。

――30代は、経験と勢いのバランスがちょうどいい?

僕は一番いいと思ってます。今39歳ですけど。

――今年40歳の不惑を迎えます。

まだ半年あるので、考えてもいないです。ただ、僕はもう随分前から不惑です。

――藤田さんの精神年齢は何歳なんでしょうか?

いや、わかんない(笑)。

――もう還暦ぐらいでしょうか。

26歳から上場してますからね。

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