「食事だけで痩せたい人」に伝えたい落とし穴 筋肉が落ちたら醜くリバウンドしやすい体に

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原因の1つは、運動量の低下。一般的には、週に数回はあった体育の授業がなくなる高校卒業時に顕著に落ち、オフィスワークが増える社会人になるとさらに落ちる。第二の原因は20代から始まる筋肉量の低下。筋肉の速筋細胞を支配する神経細胞は加齢とともに死滅し、特に下半身の筋肉量はガクンと落ちる。走ったときに「体が追いつかない」という悲しい現象に心当たりのある人も多いだろう。あれだ。そして筋肉の量が落ちれば疲れやすくなり、ますます運動量が低下してしまう。

20代から体重が10%以上増えている場合、脂肪の増殖により深刻な問題を抱えているリスクが高い。放置すれば内臓が弱って節々が痛み始め、気づいたら歩くことすらままならない事態に陥るだろう。では、どう対処すべきか。

極論だが、脂肪を落としたいなら、ほとんどエネルギーのない食事と脂肪燃焼効果のある有酸素運動の組み合わせが最強だ。野菜のみのサラダだけを食べてひたすら走り続ければ、間違いなく脂肪はゴッソリ削れる。

だが極端な食事制限は、残念ながら大きなリスクも伴う。筋肉が不要とみなされ淘汰されるからだ。

食事から栄養を補給しないと、体は筋肉を分解して不足分のエネルギーを補う。その結果、一気に体重は落ちるが筋肉が削られているので活動量も減る。そして、つねに飢餓モードの体は輪をかけて省エネ体質に。一時的にはほっそりするが代謝は落ち、リバウンドしやすい体につくり替えられてしまう。

そこでガンガン有酸素運動をしても、運動時間に比例して脂肪は落ちるが筋肉も落ちる。我慢に我慢を重ねて手に入れた体はパワーがなく、体温も低下。内臓は弱体化し、生きる力さえ落ちていく。しかも、このやり方だと皮がたるんで、せっかくやせたのに醜くなるおそれがある。

健康でスタイルのいい体を手に入れるには?

健康的にやせるには、脂肪をそぎ落としつつも筋肉量は増やす、または維持する方法を選択すべきだ。食事も何かを「カット」するのではなく、タイミングや適量を見極めることで筋肉を保護しながら食べすぎを「制御」しよう。

根強い人気を誇る「炭水化物抜き」もしかり。カットでなく制御することで、摂取エネルギーを適度に抑えつつ財布にもやさしくなる。結果、長く続くというわけだ。

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