絶好調!韓国プロ野球「強さ」と「人気」のワケ 多くの観客を集める秘訣を専門家に聞いた

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八角形の大邱サムスンライオンズパーク
日本のプロ野球は今年も交流戦も終わり、また日本代表候補の大谷翔平が日本最速記録を更新する活躍を見せるなど、多くのファンで連日、大きな盛り上がりを見せている。また、第4回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の開催を来年に控えている。このWBCを勝ち抜こうとするならば、韓国の存在を考慮しなければならない。2015年秋に開催された「プレミア12」での韓国との対戦で敗北を喫している。
これには、日本代表の不甲斐なさを指摘する声も多かったが、対戦相手の韓国が実際に、年々強くなっているのも事実だ。そのためか韓国ではこの数年ほどプロ野球が盛り上がりを見せる人気スポーツとなっており、球場へ足を運ぶファンで連日の大入りとなっているほどだ。しかも、ファンの多くは若い世代が占めているのも特徴だ。
いったい、韓国野球界に何が起きているのか。「韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑」を毎年発行し、韓国プロ野球観戦ツアーを毎年企画するなど、韓国プロ野球に精通しているストライク・ゾーン代表の室井昌也氏に、人気の秘密を聞いた。

 

――室井さんと韓国野球が出会ったのはどんなきっかけだったのでしょうか。

もともと子どもの頃から野球が好きで、同時に韓国という国にも興味がありました。1982年に韓国でプロ野球が始まったというニュースをテレビで見たのですが、そのとき、応援風景が日本とは似ているようでちょっと違うのがとても印象的だったのです。

その後、2001年にテレビの高校野球中継のレポーターをやったことをきっかけに、仕事として野球にかかわることになりました。翌02年には韓国に留学、そのときに「韓国のプロ野球に関して何か書いてくれないか」とある野球雑誌から声をかけてもらって、韓国プロ野球に本格的にかかわるようになりました。

1982年開始、10球団1リーグ制で運営

室井昌也 (むろい まさや)/2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(論創社)を2004年から毎年発行し、 取材成果や韓国球界とのつながりは日本の放送局などのメディアやNPB各球団でも反映されている。韓国では現地スポーツ紙「スポーツ朝鮮」で韓国語のコラムを2006年から連載している。7月5日からは日本初の韓国野球のラジオコーナー「室井昌也の韓国野球を観に行こう!」(ラジオ日本「峰竜太のミネスタ」内、毎週火曜日11:05)がスタートする。1972年東京生まれ

――日本のプロ野球は12球団2リーグ制ですが、韓国プロ野球は現在、どのように運営されていますか。

1982年の発足時には6球団、その後は8球団となってこの時代が長く続きました。2013、15年に1球団ずつ増えて現在は10球団1リーグ制で行われています。1シーズン144試合、上位5球団が「ポストシーズン」、日本で言えばCS(クライマックスシリーズ)に進出できます。

ポストシーズンでは、まずは5位と4位の」球団が試合をして、その勝者と3位球団が、その勝者が2位と試合を行い、最終的に1位チームと戦って勝ったほうが年間王者になります。理論上は5位のチームが優勝することもありえますが、5位のチームがポストシーズンに出られるようになったのは昨年からで、まだ5位のチームが優勝したことはありません。

ただ、3位のチームが優勝したことが3度あります。日本のCSでは、3位チームがCSを勝ち抜いて日本シリーズに出場することに反発がありますが、韓国では「ポストシーズン出場を目指してリーグ戦を戦う」というのが古くからあるので、そういった声はあまりでないですね。

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