こうなると、日銀としては、頼りになるのは、自分たちだけだ。となると、総裁とまで行かなくとも、副総裁は日銀から出すべきだし、理事の人事や解任権などを拡大されないように行動する必要がある、という発想をするようになり、行動もするようになる。
なぜならば、自分達の仲間から政策に直接かかわるものを残しておかないと、金融政策のアマチュアたちが、金融市場と日本経済に大きなダメージを残すような政策を採ってしまうリスクが高くなるからだ。それは組織防衛ではない。金融そのものを防衛しようとしているのだ。
日銀がそんなにすばらしい組織で、素晴らしい人々なのか、という疑問は意味がない。日銀はいよいよ追い込まれたので、ポストを確保しよう、組織を守ろうなどという、下心の余裕がなくなっていて、本当に危機的状況になっているということなのだ。
22日の日銀政策決定内容を予測する
したがって、白川氏の明日の行動、および日銀としての政策決定を予測すると、以下のようになろう。
インフレターゲットは導入する。2%も明記する。日銀が達成に責任を負う。しかし、日本経済にとってそれが妥当でないと思われる状況に陥った場合には、日本経済の健全な発展という上位の目的を優先させる、というような条件を入れる。
具体的な政策に関しては、さらなる金融緩和として、国債だけでなく、リスク資産を買う枠を増やすか、または銀行への融資支援の枠も増やすなど、国債に限らない具体策を出す。
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