絵本の女性はなぜエプロン姿で描かれるのか 幼い子どもに刷り込まれる「理想の母親像」

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NHK文化放送研究所の調査によると、結婚している男女のうち、1週間に10時間以上の家事をする男性は2割以下、逆に女性は8割近くです。日本では男性は家事の時間が非常に少なく、家事をするのはもっぱら女性です。絵本という、子どもにとって大切な母性を確認する場においてのこの「家事育児アイコン」は、お母さんの自然の姿でもあり、家庭の温かさを具現化するひとつの手段なのかもしれません。

良妻賢母像のあしかせ

筆者は最近縁があって、複数の女子大で授業をする機会があります。先生方とお話をすると、現在の学生さんは就職活動に精を出す一方、潜在的には専業主婦志向が強い学生さんも多いのだそう。筆者が何人かキャリア相談に乗ったことのある社会人の女性も、「できれば家庭に入りたい」という気持ちを漏らしていました。

筆者が話を聞いた女子大生や若手社員に限って言うと、母親が仕事を持っているか否かには関係がなく、むしろ、そうすることが女性の幸せである、と本人が疑うことなく考えているケースが多かったのです。

幼少期に母親が家庭にいるべきか否かは、世界中で古くから議論されているところであり、その問題には今回は立ち入りません。ただ、日本政府が女性活躍推進の旗振りをしていることと、幼い子どもの教育に使われる絵本の世界で「母親は家にいるもの」という姿が理想のように描かれていることは、なんともちぐはぐな感じもあります。

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