NTTグループの実証実験では、個人情報には細心の注意を払っているという。たとえば、阪急阪神側からデータを受け取る際も、個人が特定できない形式に変換されたデータでやり取りする。
ビッグデータを効果に結びつける分析手法を発見するのは難しい。しかし、ビッグデータそのものの可能性への期待は大きい。
「今回の実験では、ビッグデータをいかにマーケッターに意味がある形に可視化することが、1つのチャレンジ項目だ。可視化をしてフィールドで効果があることを検証し、ロジックを立てて自動化していく。世の中的にもわれわれ的にも、これからの領域。そこはチャレンジだ」と福島氏は、意気込みを話す。
現在では、ビッグデータよりもO2Oのほうが、すでに一般的になっている。チラシやクーポンをデジタルに置き換えるなど、ある程度実用の域に来ている。それでも、消費者からすると、欲しくない情報までたくさん来て困ることもある。
「ビッグデータを有効活用できれば、アプリを使っていくうちに自分好みの商品写真が目に入ってくるとか、おすすめ情報も自分の趣味・嗜好、興味・関心に合ったものが来たりするようになる。そうなってくると本当に価値が出てくると思う。お客様が使っていて『気持ちいいな』と思ってもらえるか。そのあたりが大きなチャレンジ」(高屋氏)。
クーポンを配信するO2Oサービスが、ビッグデータで一歩先へ進化する。消費者が本当に喜ぶ情報を、心地よいタイミングで送れるかどうかが成功のカギを握る。
次回は、今回の実証実験でWi-FiやNFCがどう活用されているのか。ソーシャルメディア活用がどう絡むのか。そして、NTTグループのO2Oにかける意気込みについてレポートする。
(撮影:今井康一)
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