前回、アップルの「Passbook」を使った電通の新しいO2O(オンライン・ツー・オフライン)サービスをレポートした。そこには、電通の”攻め”と”守り”の姿勢が見て取れた。
今回は、そこから一歩進んだ電通の「野望」を活写してみたい。
電通が提供するPASSSS(パススス)は、Passbook形式のクーポン・チケット・会員証などを発行・管理するためのサービスだ。企業や店舗が簡単にPassbookを導入できるような仕組みを提供する。
PASSSSの注目すべき点は、従来の集客ツールにはとどまらず、企業と消費者の新しいコミュニケーションが実現できる可能性を持っているというところだ。
一般的に、クーポン施策は、主に新規顧客の獲得を目的としている。来店してもらってもそれきりになりがちだ。店舗側にとっては、再来店につなげることが難しいという課題を抱えている。
そこで、PASSSSを利用する。
Passbookの基本機能には、消費者がiPhoneに保存しているクーポンの内容を、店舗側が後から書き換えることができるという機能がある。PASSSSでは、前回述べたように、一人ひとりの行動履歴を取得・蓄積することができる。
この2つの組み合わせで、次のような新しいコミュニケーションの実現が可能となる。
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