若いうちに「職業の選択肢」を絞る必要はない

大切なのは「積極的な」経験を積むこと

考えてみれば当たり前ですが、そもそも中学生の段階では物事に対する知識や経験が限られていますから、「できることの選択肢の全体像」が見えていません。

そして、選択肢を増やす手法も限られているのが現実です。

たとえば、中学生の段階では世の中にどんな仕事があるのかを調べるだけでも大変ですし、ましてや実際に自分で経験をしたり、または経験者に話を聞いたり、日常で触れ合うチャンスもあまりないでしょう。

したがって、中学生にとっての世界とは自分の目の前に見える風景がすべてであると言っても決して間違いではありません。

しかしながら、今後人生を重ねていく中で自分の経験も視野も、そして周りから入ってくる情報も変わり、徐々に自分というものが形成されますので、おのずと自分がやりたいことの整理もつくようになります。

受け身でなく積極的な「経験」が大事

さて、ここで重要なのは「経験」というところです。

ここで言う経験とは受け身で行った結果としての経験ではなく、あくまでも自分自身で進んで行った結果としての経験のことです。

そういった積極的な経験を多く積んできた人は、おのずと自分と周りが見えてきて、やりたいことも見つかりますが、周りの言われたことを受け身で経験だけしてきただけの人は、いつまでも経ってもやりたいことなんて見つかりません。

言われたとおりの人生を送って来たので、正解や、やることは誰かが教えてくれるはずだという前提で、自分の頭で考えて行動することをしなくなるからです。

櫻井さんにとっては衝撃の事実かもしれませんが、実はいい歳をした大人でも「やりたいことがわからない」という人は非常に多くいます。そしてそれらの人たちの特徴は、受け身の人生を生きているということです。

そう考えますと、中学生の櫻井さんにとって大切なことは、まだまだこれからの人生なのに、現時点における限られた情報と経験の中から強引にやりたいことを見つけ、自分の将来の方向性を絞ることではありません。

そうではなく、自分が少しでも興味があると思ったこと、楽しそうだと思ったことをとことんやってみるのがよいでしょう。

ファッションや髪、デコレーションに興味があるのであれば、それらが学べたり体験できたりすることの情報収集をしたり、高校生になったらバイトをしてみたり、専門のスクールに通ってみたりと、なんでもとことんやってみればよいのです。

もちろん今の興味に限った話ではなく、ネットや雑誌をいろいろ見たり、周りの友人の趣味などの話を聞いたり、身近な大人の仕事やプライベートの話を聞いたりして、どんどん視野を広げ、少しでも自分が楽しそうだと思えるものを見つける冒険をすればよいのです。

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