住みよさランキング最新の「富裕度1位」は? 「安心度」「利便度」など5部門別を一挙紹介

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「快適度」は長久手市(愛知)がトップ

居住環境の整備具合などを示す「快適度」は、長久手市(愛知)が今年も1位となった。

もともと町だった長久手が市に昇格して、住みよさランキングに初めて登場したのが2012年。それ以来、常にトップの座を守り続けている。「転入・転出人口比率」と「新設住宅着工戸数(世帯当たり)」の2指標が1位。主に若い世代の人口流入が続いていることが背景にある。人口は2015年国勢調査(速報)で約5.7万人。10年前(当時は長久手町)との比較で1万人以上増加しており、増加率は20%を超える高い水準にある。

2位は福津市(福岡)、3位は名取市(宮城)で昨年と順位が入れ替わった。どちらの都市も「転入・転出人口比率」と「新設住宅着工戸数(世帯当たり)」の2指標が1位である。

4位と5位には今年からランキングの算出対象に加えた東京23区の千代田区と中央区が入った。どちらも、「都市公園面積(人口当たり)」は全国平均を下回っているが、都心回帰の流れから定住人口が増加しており、「転入・転出人口比率」と「新設住宅着工戸数(世帯当たり)」の2指標が1位。

日本はすでに人口減少時代に突入しているが、そのような中でも人口が増加(流入)し続けている都市がランキングの上位に並び、産業が集積し、富裕層が多数居住する大都市圏にある都市が上位を占めている。

「住居水準充実度」は採用指標の更新がなく昨年と同じ

最後に「住居水準充実度」をお届けしよう。このランキングは採用2指標(「住宅延べ床面積(1住宅当たり)」、「持ち家世帯比率」)の年次更新がないため、昨年と順位の変動はない。1位珠洲市(石川)、2位氷見市(富山)、3位村山市(山形)である。北陸や東北地方の山間部や半島部などに位置する都市が上位に並んでいる。

このカテゴリーのトップ10は、北陸や東北地方のとくに山間部や半島部などに位置する都市で占められている。

これらの都市(地域)では、何世代にもわたり基幹産業である農林水産業に従事し、代々の持ち家に住む世帯が多く、3世代(もしくはそれ以上)が同居している比率も高い。また地域内での相互互助関係が強く、冠婚葬祭などの際には親戚縁者など多くの人を自宅に招くという慣習が残っているところも多い。大きな作りの家が多い理由としては、こうした地域特性が多分に影響している。

東洋経済『都市データパック』編集部

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『都市データパック』(東洋経済新報社)は、各種の統計情報や独自に入手した最新データをもとに、全国の市や特別区のほか、都道府県、町村など、すべての自治体のすがたをデータで解き明かすデータブック。創刊は1989年。

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