「生涯現役」こそが最高のキャリア人生だ 「レスラー兼社長」武藤敬司の仕事論
不安だらけの世の中を少しでも楽しく生きるために
今、会社を辞めようか悩んでいる人がいたら、ちょっと話を聞いてほしい。実は俺、会社を2回も辞めてるんだよ。ひとつ目は、プロデビューさせてもらって、俺を育ててくれた新日本プロレス。その次は、新日本から移籍して、社長まで務めた全日本プロレス。
自分の経験から言えば、もしも今いる会社を辞めて、新しい会社に移ったとしても、前の会社での経験は必ず人生のどこかで役立つということだけは伝えておきたい。当たり前のこともかもしれないけど、これって結構大事なことだと思う。
俺自身、「生きることは積み木だ」と思ってる。そう考えると、経験を積むことの重要性も、いつも忘れないでいられるしね。あと、いいことも悪いことも含めてプラス思考で物事を考えられるようになる。
それに、プロレス自体がそのイメージにはまるんだよ。勝ち負けじゃなくて、少しずつ少しずつ経験を積み重ねながら、自分の塔を形作っていくようなイメージだからね。いわば、俺だけの武藤城をね。
だから、「人生も折り返し地点に来た」とか、そういう考え方はしなくていいと思う。だってそれまで生きてきた経験が、みんなにはあるわけだからね。今の時代、「生きがいが見つからない」「生きがい自体がない」とかで悩んでいる人が多いって話をよく耳にする。
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