新日本プロレスはなぜ一部上場を目指すのか

V字回復を遂げた「企業」の新たな挑戦

奇跡的な復活を遂げた新日本プロレスは、これからどこへ向かうのか?(写真は、4月に内藤哲也選手がオカダカズチカ選手からIWGPヘビー級王座を奪取したときの様子。内藤率いる新ユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」が昨年来人気に。 ©新日本プロレス)
倒産寸前の危機的状況から、奇跡的な復活を遂げた衝撃の舞台裏を1冊にまとめた『新日本プロレスV字回復の秘密』。その著者である長谷川博一氏が、新日本プロレスのオーナー兼ブシロード代表取締役社長会長の木谷高明氏にインタビュー。一部上場、中邑真輔選手の退団、大手芸能事務所との提携など、新日本プロレスの最近の話題と今後のビジネス戦略について聞いた。
※前回記事:新日本プロレスがV字回復した「3つの理由」

上場の目的は、プロレスをファンにお返しすること

一時は倒産寸前の経営危機に陥りながら、奇跡的なV字回復を遂げた新日本プロレス。その新日本プロレスは、2018年後半から2019年にかけて一部上場を目指している。

審査に合格するためには2016年度(2016年8月~翌7月)の利益が重要なデータとなる。そのため毎年8月に開かれるビッグイベント、G1クライマックスの成功が欠かせないという事情も生まれている。

新日本上場の目的は、「プロレスをファンにお返しすること、プロレスを社会の公器にすること」と言う木谷高明オーナーに、その意図について聞いてみた。

「新日本のファン層と、株を買う年齢層は近い気がするんですね。個人株主にたくさん参加してもらって、株主という名のファンクラブを作りたい気持ちがあります。新日本が更にファン参加型のエンターテインメントになることを望んでいます」

もしもPER(株価収益率)が20~30倍付けば、約100億円の時価総額になる。その内の5%分の株式を公募にすればファンが買うことができるし、そこで5億円の資金調達が可能となる。ファンには10万円ほどの価格で株式が買えるようにしたいと木谷氏は言う。

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