NATOは、プーチン大統領をどう苛立たせたか

ロシアへの軍事的圧力を一気に強化している

 6月6日、ポーランドで始まった過去10年以上で最大となる「アナコンダ16」軍事演習には、20カ国以上から約3万1000人の兵士が参加。1カ月後に予定するワルシャワでの北大西洋条約機構(NATO)サミット前に、同機構の団結と迅速さを誇示する狙いだ。写真は「アナコンダ16」軍事演習中に掲げられたポーランド、米国、英国の各国旗。7日トルンで撮影(2016年 ロイター/Kacper Pempel)

[6日 ロイター] - ポーランドで始まった過去10年以上で最大となる「アナコンダ16」軍事演習には、20カ国以上から約3万1000人の兵士が参加。1カ月後に予定するワルシャワでの北大西洋条約機構(NATO)サミット前に、同機構の団結と迅速さを誇示する狙いだ。

ドイツに駐留する米機甲部隊がロシア攻撃を受けたバルト諸国を救援する作戦を想定するなど、米軍が重要な役割を果たすことになる。

米国が東欧で配備する2つのミサイル防衛施設のうちの1つが数週間前に始動した。米国防総省は来年、欧州における軍事費を34億ドル(約3630億円)と4倍に増額し、東欧で1個機甲旅団をローテーション展開する計画だ。ポーランドとバルト諸国に追加配備されるNATO軍に加わる格好となる。

鶏が先か、卵が先か

「アナコンダ16」に対するロシアの反応は想像できる。プーチン大統領はすでに、米国のミサイル防衛網に参加するルーマニアを脅している。大規模演習は、ロシアが敵対的な諸国に包囲されているというクレムリンの主張にさらに油を注ぐ結果になるだろう。欧州の平和運動家も、米国が好戦好きだという証拠を遠くまで探す必要がなくなる。

エスカレートする対立は「鶏が先か、卵が先か」という謎かけと似ている。NATO側は「封じ込めと抑止」戦略への回帰は、2014年のロシアによるウクライナ侵攻という残念な出来事の帰結だと主張している。一方、ロシアとその擁護者は、米主導の同盟軍による容赦のない東方侵略を食い止めるために介入が必要だったと反論する。すべてのウクライナ紛争に関する議論は、NATOの役割に終始する。

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