デキないオトコ上司がすぐ不機嫌になる理由 デキる人は部下育成の「お作法」を知っている

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 2×2=4つの接し方の引き出しをメンバーの成長に応じて使い分ける。一見「えこひいき」に見えますが、部下とチームの生産性が上がって、メンバーの成長が早まるお作法なのです。

リーダーシップと子育ての共通項

①指示する(指示する×見守る)

新人など成長度が初期のメンバーには、細かい指示と指示どおりできるか見守る。励ましは不要で具体的な指示がポイントとなります。

②励ます(指示する×励ます)

仕事を覚え始めたメンバーは簡単な作業に飽きてきます。ひとつ上の難しい作業を指示してチャレンジの場を与え、作業中は側にいてアドバイスしたり「お、できたね♪」と励ますと効果的です。

③自分で考える(指示しない×励ます)

仕事に慣れてきたメンバーは、指示に従うだけじゃ物足りなくなってきます。「あなたならどうする?  やり方考えてみて」と、自分で考える体験を与えること。側にいて励ます立ち位置はお忘れなく。

④任せる(指示しない×見守る)

ここまで来たメンバーは、一人前です。具体的な指示も励ましも不要になっているはず。後輩たちを取りまとめる仕事を任せたり、会議の仕切りを一任するなど仕事を振って任せる時期です。リーダーはついつい口を出したくなる気持ちを抑えて、一歩離れてメンバーの頑張りを見守ることが大事となります。

成長に応じて接し方を変える……何かに似ていませんか?  そう! 子育てと同じなのです。自分で勝手に期待してイライラせずに、相手に応じてコミュニケーションの仕方を変える。育児も仕事も、根幹は共通していました。

育児と仕事のリーダーシップは共通点がたくさんあります。育児も仕事のどちらも、オトコもオンナも担うものですが、これからの時代は特にオトコもオンナも、相手を見守る「母性」の生かし方が大事になってきていると思います。育児とリーダーシップにおける母性の大事さを、この言葉は伝えたかったのかもしれません。

母の愛は、普通の人間が不可能を成し遂げるための燃料となる 〜 マリオン・C・ギャレッティ  
タブ タカヒロ ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし

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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu

東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。

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