天才かもしれない「ダメ社員」を覚醒させる術

「隠れアスペルガー」を知っていますか

「ダメだ」とあきらめる前に(写真:EKAKI / PIXTA)

空気を読めない。指示のとおりに動けない。いつまでたっても仕事を覚えない。そんなダメ社員、あなたの会社にいませんか。もしかしたら、その「ダメ社員」は、大きな能力を秘めた「グレーゾーンアスペルガー」という天才かもしれません。

『隠れアスペルガーという才能』(KKベストセラーズ)などの著書を出版しており、発達障害の専門家である吉濱ツトム氏は「多くの上司は本来優秀である部下の能力を引き出せず、ダメ社員にしてしまっている」と警鐘を鳴らします。

グレーゾーンの「隠れアスペルガー」

「アスペルガー症候群」とは「自閉症スペクトラム」とも言われます。強すぎる劣等感を抱え、「他人とコミュニケーションができない」「空気を読めない」「協調性が欠落している」など、さまざまな「生きづらさ」を抱えています。

一方で、アスペルガー症候群にはきちんと診断がつくいわば「真性アスペルガー」のほかに、グレーゾーンに位置する「隠れアスペルガー」の人たちが大勢います。彼らは社会生活には一定の順応性があるため会社勤務などサラリーマンとして就職していることが多いのですが、どんなに努力をしても周囲に迷惑をかけたり、上司にとってはトラブルメーカーであったり、なかなかに厄介な存在として扱われる傾向があります。

ただし、本人は悪意があるわけではなく、本当に気づかないケースが少なくありません。このグレーゾーンアスペルガーは、実は才能あふれるすばらしい人材であることが多く、枠組みがないためにただマイナス面だけが目立ってしまって、周囲の理解が追いついていないという面があります。

グレーゾーンアスペルガーは適切な環境さえ整えれば、天才とも言えるほどの大きな力を発揮できるのに、みすみすその才能を殺してしまっているケースが多い。これは、上司にとっても部下本人にとっても非常に残念なことです。

次ページ筆者も強いアスペルガーだった
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 働き盛りでがんになった人たちの行動
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
正規と非正規「格差訴訟」<br>判断が分かれた最高裁判決

非正規労働者が年末年始の待遇や病気休暇などについて正社員との格差是正を訴え、最高裁は格差は不合理で違法とする判決を出しました。一方で賞与や退職金についての格差是正はほぼ全面的に退ける判決も。非正規労働者の待遇は改善するのでしょうか。

東洋経済education×ICT