デキないオトコ上司がすぐ不機嫌になる理由 デキる人は部下育成の「お作法」を知っている

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 ①見守る

部下に指示や話しをする前に、服装や表情や行動の変化を見守る。サポートが必要な時に話しかける。部下に「見守られている」と実感してもらうことがポイント。

②えこひいきの法則

平等に接する方がデキる人のお作法に思えます。でも本当にデキる人は、相手によって接し方をあからさまに変えていました。期待せずに見守って、相手にあわせてえこひいきする。これから詳しくご説明しますが、実はリーダーシップや育児の研究で立証された理論にピタッと合ったお作法なのです。

ただ見守られるだけで人のパフォーマンスがアガる。実はある実験の失敗で発見された理論なのです。90年ほど前、ホーソンという名の工場で照明の明るさで生産性が変わるのではないかという仮説のもと、数年間かけた大掛かりな実験が行われました。しかし実験は失敗。照明を明るくしても暗くしても、実験対象となった現場の生産性は向上するという結果に終わりました。

えこひいきは理論の裏付けがあるお作法

その後、実験結果を徹底検証して得られた結論は、照明の明るさより、周りから注目されている(見守られている)という自覚がやる気と生産性を高めるということ。心理学の世界では有名なウソみたいな本当のお話しです。子どもも大人も見守られていることが動機付けにつながります。デキる上司はそのことに気づいて、部下を「見守る」「見守られていることに気づいてもらう」ことに気をつけていました。

「えこひいき」にも、学術的に裏付けされた理論があります。正式名称は「SL理論」と呼ばれる、部下の成長度やスキルといった条件(Situation)に応じて、リーダーの接し方(Leadership)は使い分けたほうが効果的だという理論です。えこひいきの法則は、次の二つの軸で整理されたお作法です。

フェーズ:細かい指示が必要か、もういらないか……メンバーの成長フェーズ
スタンス:メンバーの側で励ますか、一歩離れて見守るか……リーダーの立ち位置
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