市場の関心はすでに、来年の日銀人事に

吉崎達彦が分析する総選挙後の焦点

決戦の時が迫っている。市場関係者の関心は、ぶっちゃけもう総選挙の結果ではないだろう。だいたい答えは見えている。今回の場合、「投票日の3日前に流れが変わった」なんてことはなさそうだ。むしろここでは、12月16日以降の政治日程を考えてみたい。

過去最短は選挙後8日で国会召集、今回は?

憲法54条は、選挙から30日以内に国会を召集することを定めている。たとえば前回の政権交代の際は、2009年8月30日の総選挙から18日後の9月16日に特別国会が召集されている。割とゆったりした日程であった。ただし今回は年の瀬が迫っている。国民生活への影響を最小限にするためには、なるべく早い時期の召集が望まれよう。

過去最短のケースは8日間で、1983年、ロッキード事件で田中角栄元首相が有罪判決を受けて行われたときである。このときも年の瀬の12月18日に総選挙が行われ、12月26日に特別国会が召集されている。今回も同様で、とにかく年内に新内閣を発足させ、なるべくすっきりした気分で新年を迎えたいものである。

今年は投票日が12月16日であり、8日後の24日は振替休日に当たるので、翌週25日か26日の召集が有力とされている。ここで「そんなこと言わないで、21日の金曜日では駄目なのか」という意見もあるだろう。つまり週内に特別国会を召集し、即座に首班指名を済ませてしまう。そして週末のうちに組閣を行えば、翌週には新内閣が発足する運びとなる。

この場合の最大のメリットは、新内閣が年内に予算編成を指示できる点にある。そうすれば、財務省は年末年始を返上して作業に当たるだろう。曜日配列の関係上、今年は年末年始が長い。年内に作業を開始できれば、政府の予算案提出がそれだけ早くなる。仮に越年してからの予算編成となれば、政府案ができてくるのは1月末から2月初旬となる。それを前倒しできるのであれば、足元の景気(もちろん急速に悪化している)への影響を最小限にとどめることができるはずである。

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